2021 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of the role of internal DNA sequences in dynamic nucleosome regulation
Project/Area Number |
18K05556
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
加藤 太陽 島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 助教 (40548418)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浦野 健 島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 教授 (70293701)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | ヌクレオソーム / DNA / ソフトウェア |
Outline of Annual Research Achievements |
新型コロナウイルス感染症によるパンデミックの影響で計画に遅延が発生したため、2021年度に補助期間を延長した。昨年度に引き続き、ヌクレオソーム動的制御における内部塩基配列の役割解明を目的として、ヌクレオソーム配置予測手法の開発および技術検証を行った。確率モデル構築の元になったH4-S47Cケミカルマップ自体が潜在的にもつ切断バイアスが予測ソフトウェアに与える影響について、H3-Q85Cでコールされた細胞内ヌクレオソームを対象に評価した。ゲノムワイド全体に評価する限り、切断バイアスの影響はあくまでも許容範囲内であることを確認した。しかし、個々のヌクレオソームに注目すると、昨年度に見つけたバイアスが表面化する傾向があった。このため、さらなる予測力の向上のためには、局所の DNA 配列を丁寧に評価し、何らかの手段でバイアスを緩和する必要があることが判明した。Widom 601配列を対象とした 20-21 bp 単位の予測について、他のアプローチとの整合性を調査し、物理学的観点からモデリングを行う先行研究とも矛盾しないことを確認した。以上の検証を経て、BMC Bioinformaticsにて論文を発表した(https://doi.org/10.1186/s12859-021-04240-2)。当初計画では哺乳類ゲノムにおける予測と実証への展開を目指していたが、マウスのケミカルマップの精度が思いのほか低く、酵母のように複数種のヌクレオソームコーリングメソッドが開発されていないため技術検証が困難であることが明らかになった。一方、ヌクレオソーム構造の種間保存性を反映して、脊椎動物ヒストンを用いて試験管内で再構成されたヌクレオソームの挙動はうまく説明できているので、酵母を用いた技術的検討をさらに重ねるべきだと考えられる。
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Research Products
(6 results)