2020 Fiscal Year Annual Research Report
The analysis of everbearing flowering gene of the cultivated strawberry using flowering-defective mutants
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18K05633
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Research Institution | National Agriculture and Food Research Organization |
Principal Investigator |
本城 正憲 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 東北農業研究センター, チーム長 (40401195)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒倉 健 宇都宮大学, 農学部, 講師 (10650898)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | イチゴ / 季性 / 四季成り性 / 一季成り性 / 開花不良 |
Outline of Annual Research Achievements |
なつあかり開花正常株と開花不良株(変異株)の交雑に由来する2つのF2集団:(1)四季成り性遺伝子型がex(正常四季成り性遺伝子と変異遺伝子のヘテロ型)のF1自殖後代、(2)ej(正常四季成り性遺伝子と正常一季成り性遺伝子のヘテロ型)のF1自殖後代について、季性判定の精度をあげるため夏秋期に2回目の開花調査を行った。またこれらの個体について四季成り性遺伝子に連鎖するDNAマーカーを用いて遺伝子型を判定した。その結果、(1)のex型の自殖実生182系統のうち8系統は2019、2020年度ともに夏秋期(本年度の場合8月中旬~11月)に花房が発生しなかった。しかし一方で、非開花系統含め全系統が四季成り性と判定されるマーカー遺伝子型(ee型、ex型)を示した。マーカー遺伝子座と四季成り性遺伝子座間の遺伝的組換え等の影響も考えられるが、表現型において一季成り性と判定される系統の出現頻度が期待値より低いほか、マーカー遺伝子座においてもxx型が出現することが期待されるが発生せず、原因の究明を行っている。一方、(2)のej型の自殖実生では表現型から一季成り性と判定される系統が出現し、マーカー遺伝子型においても期待値と沿う結果であった。国内外の一季成り性および四季成り性イチゴ品種・系統について、四季成り性遺伝子をはさむ2つの連鎖マーカーで遺伝子型を分析したところ、81品種・系統では表現型とマーカー型が一致、6品種・系統では片方のマーカー型のみ表現型と一致、4品種・系統では両方のマーカーで表現型から期待される遺伝子型とは異なる型を示した。表現型とマーカー型の不一致については遺伝的組換えやプライマーサイトの塩基配列変異等の可能性が考えられるが、今後、四季成り性遺伝子の配列解析をさらに進め、遺伝子内部またはより近傍の配列情報に基づいてマーカーを改良することで、判定精度は向上するものと期待される。
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Research Products
(2 results)