2022 Fiscal Year Annual Research Report
Research on long-term storage of mammalian eggs and early embryos at room temperature ~for application to genetic resources preservation~
Project/Area Number |
18K05691
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
多田 昇弘 順天堂大学, 大学院医学研究科, 先任准教授 (50338315)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | マウス / 卵子 / 初期胚 / 真空乾燥 / 室温保存 / トレハロース / CRISPR/Cas9 / バイオリソース |
Outline of Annual Research Achievements |
トレハローストランスポーター遺伝子をマウスのRosa26遺伝子座に挿入したノックインマウス(Rosa26-CTIG-KIマウス)を作製し、当該マウス由来の各ステージの初期胚(1-細胞期卵、2-細胞期胚、8-細胞期胚、桑実期胚、胚盤胞)を用いて種々の条件下で、真空乾燥・室温保存を行い、復水後の胚の生存性を確認した。その結果、0.1Mトレハロースを含むTris-EGTAに桑実期胚を浸漬し、室温下で、6時間保存した場合で、最も生存性が高く、30%程度が胚盤胞へ発生した。その他の、発生ステージの胚では、同様な条件下では、生存胚が得られなかった。また、24時間の室温保存では、各条件及び各発生ステージ胚で、復水後、生存胚は得られなかった。なお、6時間の室温保存では、真空乾燥が不完全であり、液状で室温保存したため、生存胚が得られたものと思われる。そこで、液状保存での桑実期胚の生存性及び発生能を確認したところ、室温下では、最長で、2日間、PB1, M2, mCZB-hepes内で保存した場合、100%生存しており、その内、17~33%が胚盤胞へ発生することがわかった。一方、4℃下での低温保存では、PB1, M2及びmCZB-hepesで保存した桑実期胚で、2日間の保存で、17~67%生存していたが、M2でのみ胚盤胞への発生が認められた。 電気穿孔によってトレハロースを含むTris-EGTAを細胞質内に取り込ませた初期胚(2-細胞期、8-細胞期胚、桑実期胚、胚盤胞)を真空乾燥させ、1日室温保存した後、復水させ胚の生存性を確認した。その結果、すべての発生ステージの胚で、生存は認められなかった。 以上の結果から、初期胚の真空乾燥には、トレハロースの保護効果が認められないこと、及び液状保存では、桑実期胚で、比較的耐性があり、室温、低温共に2日の保存が限界であることがわかった。
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[Journal Article] Ptpn20 deletion in H-Tx rats facilitates cotransporter-mediated water transport in the choroid plexus: evidence of genetic risk for hydrocephalus in an experimental study.2022
Author(s)
Hanbing Xu, Madoka Nakajima, Ikuko Ogino, Kaito Kawamura, Chihiro Akiba, Chihiro Kamohara, Koichiro Sakamoto, Kostadin Karagiozov, Eri Nakamura, Norihiro Tada, Hajime Arai, Akihide Kondo, Masakazu Miyajima.
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Journal Title
Fluids and Barriers of the CNS
Volume: 19(1)
Pages: 1~15
DOI
Peer Reviewed
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