2023 Fiscal Year Annual Research Report
Study on possibility of the agriculture in intermediate and mountainous area as the mental health field
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18K05868
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
駄田井 久 岡山大学, グローバル人材育成院, 准教授 (60346450)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
二階堂 裕子 ノートルダム清心女子大学, 文学部, 教授 (30382005)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 農業の目的・目標 / 農作業の主観評価 / 海外農業との比較 |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は岡山県内の果樹産地(白桃)を対象としたアンケート調査を実施した。経営主207,経営主以外92のサンプルを得た。両者ともに,農業の目的は「農地を荒らさずに管理すること」が最も高くなっていた。一方で,「経営の成長・拡大を図ること」は最も低くなっていた。農業者自身が農業・農作業をどの様に感じているのかを,5段評価に基づき計測を行った。また,農業・農作業に対しては,「農業をしていると,活力がみなぎるように感じる」「農業をしていると,元気が出て精力的になるように感じる」「朝に目がさめると,さあ農業するぞ,という気持ちになる」といった,農業をそのものを生きがいに感じている項目に関しては,評価が高かった。一方で,農業から得られる所得に関する項目に関しては,評価が低くなっていた。以上の様に,調査対象農家では,農業に対して消極的な意向を持ち傾向が強く見られた。 海外では,日本国内の農業研修後にベトナムで有機農業を経営している農家への調査を実施した。日本での農業研修ではコンポスト(有機たい肥)の作り方と使い方といった農業のノウハウ加え,農作物の意味理解する事や農産物の世話(農産物を”育てる”)をする概念といった農業哲学,農産物=商品であり欲しい人に欲しい商品を届けるマーケティングの重要性を得て,現在の経営に非常に有意義であった事が明らかとなった。また,自身の農業経営に対して自信が付き,これからの経営拡大に向けて人材育成への投資を行うとの事であった。以上の様に,新たな農業への概念を獲得することで農業への意向が多き変化する可能性が示唆された。
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