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2021 Fiscal Year Research-status Report

花粉壁エキシンの立体構造の構築における多糖の役割

Research Project

Project/Area Number 18K06281
Research InstitutionNagoya University

Principal Investigator

石黒 澄衛  名古屋大学, 生命農学研究科, 准教授 (50260039)

Project Period (FY) 2018-04-01 – 2023-03-31
Keywords花粉 / 細胞壁 / シロイヌナズナ / 突然変異体 / キシラン
Outline of Annual Research Achievements

これまでの研究で、シロイヌナズナのエキシンの網目構造の形成にはキシランが重要であることが明らかになったので、今年度は主にキシラン生合成遺伝子の欠損変異体について重点的に解析した。まず、キシランの主鎖を合成する酵素を構成する三つのポリペプチドについて、各ポリペプチドをコードする遺伝子の欠損変異体を一つずつ調べた。その結果、いずれの遺伝子の変異体においても同程度に網目の消失が見られ、どのポリペプチドもキシラン合成酵素の活性に不可欠であることが確認できた。次に、キシランをアセチル化修飾する酵素とグルクロニル化修飾する酵素の欠損変異体を解析した。いずれの単独変異体も網目の形成に軽度な異常をもたらしたが、両方の遺伝子を欠損する二重変異体では明らかに重篤な網目の消失が観察された。アセチル化修飾とグルクロニル化修飾は構造的には全く異なるが、キシランに負電荷を付与する修飾という点では共通であり、両修飾はエキシン形成において相互補完的に働くことが明らかになった。さらに、この二重変異体の表現型はキシラン主鎖の合成酵素の欠損変異よりも重篤であることから、キシランが負電荷を持つことはエキシンの網目形成に極めて重要な意味を持つことが明らかになった。
次に、膜交通が異常になるために網の目が通常よりも大きくなる突然変異体について解析した。この変異体では大きくなった網の目の中に通常より大きな顆粒状のキシランが存在しているが、網目が大きくなったためにキシランの顆粒が大きくなったのか、キシランの顆粒が大きくなるために網目が大きくなったのかわかっていなかった。そこで、キシラン合成酵素との二重変異体を作出したところ、網の目が消失した。この結果から、網の目の形成にはやはりキシランが不可欠であり、網目の大きさはキシラン顆粒の大きさで決まることが明らかになった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

コロナ禍による移動制限で共同研究の実施に遅れが生じ、取りまとめに必要なデータが揃わなかった。

Strategy for Future Research Activity

移動制限が解除され、遅れていた実験も完了の目処が立っている。なるべく早い段階で実験を完了し、論文の取りまとめを行う。

Causes of Carryover

コロナ禍による移動制限で共同研究の実施が遅れ、年度内の論文取りまとめが間に合わなかったため次年度使用額が生じた。この経費は論文取りまとめに使用する予定である。

  • Research Products

    (1 results)

All 2021

All Presentation (1 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results)

  • [Presentation] Contribution of xylan and arabinogalactan proteins to pollen exine development2021

    • Author(s)
      Sumie Ishiguro
    • Organizer
      The 7th International Conference on Plant Cell Wall Biology
    • Int'l Joint Research

URL: 

Published: 2022-12-28  

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