2020 Fiscal Year Annual Research Report
The elucidation of neurogenesis mechanism by novel RNA binding protein Marf1, related with 16p13.11 duplication syndrome
Project/Area Number |
18K06474
|
Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
藤谷 昌司 島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 教授 (40376372)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水野 誠司 愛知県医療療育総合センター発達障害研究所, 遺伝子医療研究部, 非常勤研究員 (20393150)
斎藤 潤 京都大学, iPS細胞研究所, 准教授 (90535486)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | Marf1 / 16p13.11 / iPS細胞 / 15q11-13 |
Outline of Annual Research Achievements |
sMarf1の新規ターゲット候補分子を同定し、マウス・ヒト神経幹細胞の神経分化に関与する分子メカニズムを解明するために、RIP-Chip法を用いてsMarf1に結合する、新規ターゲット候補分子のmRNAの同定を試みた。RIP(RNA免疫沈降法)を行い、sMarf1に結合する RNAをmicroarray(Chip)によって同定した。候補分子について、sMarf1の過剰発現によって、それらの分子が低下するかどうか検討したが、結果的に、発現低下はなかった。 そこで、sMarf1(野生型)による過剰発現によってコントロールに比して、低下が認められ、RNase活性のない、変異型(D272A)によって、低下が認められない分子を探すことにした。胎生15日齢のマウスの皮質神経細胞にそれぞれ過剰発現させたサンプルをRNA-seq解析によって、解析を行い、複数の分子ターゲットを同定した。つぎに、再現性があるか確認するために、real time PCR法で確認したが、発現低下が認められなかったため、ターゲット分子の同定は極めて困難であると結論づけた。 また、16p13.11微小重複症のヒト疾患特異的iPS細胞を作製し、その神経分化能を解析することを試みた。研究分担者と共に、16p13.11微小重複症 患者の疾患特異的iPS細胞を作製した。また、同時に、15q11-13微小重複症の自閉スペクトラム症の患者からヒト疾患特異的iPS細胞を作製した。神経分化能を評価したが、変化はなかった。 一方、15q11-13についての神経細胞の形態を評価したところ、軸索初節の変化が確認された。また、島根大学に異動したためにあらたな研究テーマとして、脳幹内の神経回路研究をおこない、痛みによって賦活化される経路や、オレキシンニューロンを介した新たな神経回路について論文発表を行った。
|
Research Products
(7 results)