2020 Fiscal Year Annual Research Report
Studies on the physiological role of aquaporin-11 and molecular mechanism of cyst formation in aquaporin-11-deleted mice.
Project/Area Number |
18K06816
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
松崎 利行 群馬大学, 大学院医学系研究科, 教授 (30334113)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
向後 寛 群馬大学, 大学院医学系研究科, 講師 (20282387)
向後 晶子 群馬大学, 大学院医学系研究科, 講師 (20340242)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | アクアポリン11 / 精巣 / ノックアウトマウス / 小腸 |
Outline of Annual Research Achievements |
アクアポリン11(AQP11)の精巣での機能を明らかにするために、前年度までにプロタミン1のプロモーター下に精母細胞でCreを発現するマウス(Cre+;Aqp11flx/flx)を作製して解析したが、妊孕性には影響がなく、光学顕微鏡レベルでも精巣に異常は認められなかった。今年度は引き続き解析をおこなった。まず、精巣でウェスタンブロットをおこなったところ、AQP11と思われるバンドがCre+;Aqp11flx/flxの精巣で検出され、Cre+;Aqp11flx/flxの精巣ではAQP11タンパク質が残存していると思われた。次に、RNAscopeを用いたin situハイブリダイゼーションをおこなったところ、Cre+;Aqp11flx/flxの精巣の精母細胞から精子細胞にかけてmRNAが検出された。以上より、Cre+;Aqp11flx/flxではAQP11遺伝子が破壊される時期が遅いためにmRNAおよびタンパク質レベルでの発現がみられることがわかった。精巣でAQP11をノックアウトするためには、プロタミン1よりも早期に発現を開始する遺伝子のプロモーター下でCreが誘導されるマウスを用いる必要があり、今後検討することとした。 RNAscopeを用いて、小腸と胸腺でAQP11のin situハイブリダイゼーションを実施したところ、小腸では上皮細胞に、胸腺では皮質の上皮細胞にmRNAが検出された。自作抗体でマウス腸管と胸腺の免疫染色をおこなったところ、腸管では十二指腸から空腸にかけての上皮細胞の細胞内にシグナルが認められ、全身ノックアウトマウス組織ではシグナルはほぼ認められなかった。胸腺では特異的な染色は得られなかった。今後、腸管上皮特異的なAQP11ノックアウトマウスを作製して腸管の細胞でのAQP11の役割の解明を検討することとした。
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