2021 Fiscal Year Research-status Report
Physiological roles of autophagy in commensal and pathogenic C. albicans in host environments
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18K07125
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Research Institution | The Nippon Dental University |
Principal Investigator |
堀江 哲郎 日本歯科大学, 生命歯学部, 講師 (10508675)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀江 朋子 (川俣朋子) 東京工業大学, 科学技術創成研究院, 助教 (70435527)
那須 優則 日本歯科大学, 生命歯学部, 教授 (50130688)
小池 麻里 日本歯科大学東京短期大学, その他部局等, 教授(移行) (00234667)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | オートファジー / 病原真菌 / Candida albicans / 遺伝子組換え / タンパク質 / 分子生物学 / 転写因子 / 代謝 |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者らは、本研究計画で、病原真菌Candida albicansのGFP(緑色蛍光タンパク質)によるオートファジーの検出システムを構築し、細胞内においてオートファジーのプロセスの進行に必須なコアATG遺伝子の網羅的な破壊株を作製した。そして、C.albicansをYPD培地でフラスコバッチ培養すると、糖源の枯渇するタイミングでオートファジーが著しく誘導されることを、これらのツールを用いて明らかにした。 その培養過程において、オートファジー不能株であるatg1株は、野生型と増殖曲線においてはほとんど差は見られないものの、メタボローム解析を行った結果、細胞内の代謝物の成分に顕著な差が認められた。このことはC. albicansではオートファジーが強く働くとともに、その機能を代替する機能もより強いことが示唆された。 これらの事から、申請者は野生型とatg1株の増殖時に経時的にサンプリングを行い、RNAseq解析を行った。得られたカウントデータから、maSigProソフトウエアを用いて、野生株とatg株の発現量の差を経時的に調べた。その結果、atg1株では環境応答にかかわる転写因子の発現量が野生型と比べて顕著に変化していることが分かった。 このことはC. albicansにおいて、オートファジー以外にも、その役割を代替する生体プロセスを持っていることを示唆していると考えられる。 本年度は、引き続きデータの取得を行い、上記の研究成果を第63回 歯科基礎医学会で報告した。今後は、さらに学会や論文で成果発表を行うとともに、上記に示した未知の生体プロセスを明らかとするために解析を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
RNAseq解析で得られたデータについて、詳細に解析する必要があり、研究計画を一年延期したため
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Strategy for Future Research Activity |
現在までに得られたデータについては、投稿するためのデータ解析は完了した。来年度は、論文や学会での成果発表を行う予定である。今後は概要に示した未知の生体プロセスを明らかとする予定である。
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Causes of Carryover |
成果発表を行う上で、データの詳細な解析が必要となり、もともと論文投稿費などに充てていた予算を使用しなかった。そのため、次年度に予定通り論文投稿費などに使用するように計画を変更したため。
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Research Products
(1 results)