2023 Fiscal Year Annual Research Report
Brain mechanisms of exercise-induced hypoalgesia: possible involvement of the Reward system
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18K07372
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
仙波 恵美子 和歌山県立医科大学, 医学部, 名誉教授 (00135691)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上 勝也 和歌山県立医科大学, 医学部, 特別研究員 (20204612)
成田 年 星薬科大学, 薬学部, 教授 (40318613)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | exercise / chronic pain / EIH / fear-avoidance / limbic system / ventral hippocampus / fibromyalgia / fMRI |
Outline of Annual Research Achievements |
(1) EIHにおける腹側海馬(vHPC)の役割について検討した。坐骨神経部分結紮(PSL)によりNPPモデルマウスを作製し、PSLの前後2週間自発運動を行わせた。vHPC-CA1の錐体細胞はBLAに投射する。PSL-Sedentary群ではvHPC-CA1の錐体細胞の活性化が亢進していたが、PSL-Runner群ではその活性化が抑制されており、これには運動によるPV陽性GABA介在ニューロンの活性化が関与することがわかった。 (2) 痛みに関連する心理的要因である「恐怖」は、痛みの慢性化に重要な役割を担うため、EIH効果に及ぼす恐怖の影響を検討した。マウスを用い、自発運動(VR)開始7日目にPSLを施し、Freezing誘発刺激(FS)として足底に電気刺激を与えた後、4週間のVRを継続させ(PSL/FS-運動群)、von Freyテストにより疼痛閾値を評価した。PSL/FS-運動群の1日あたりVR量はPSL-運動群を上回る傾向を示した。しかし、PSL-運動群の疼痛閾値は上昇し疼痛抑制効果を示したが、PSL/FS-運動群では疼痛閾値の改善を認めなかった。これらの結果は、NPP時における恐怖体験は、EIH効果を打ち消す可能性を示しており、その神経メカニズムについて検討中である。 (3)運動によるOrexinニューロンの活性化が、脳幹の諸核(青斑核、中脳中心灰白質など)に影響を与えてEIHに寄与する可能性についても検討した。 (4)これまでの動物実験による結果をもとにEIHにおける辺縁系の役割を考察して英文総説を執筆し、Neurobiology of Pain誌に掲載された。 (5) 線維筋痛症患者において3週間の入院運動療法を実施し、介入前後での身体的・精神的症状の変化とfMRIによる脳の機能的結合の変化を明らかにした。結果はNeurobiorogy of Pain誌に掲載された。
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Research Products
(7 results)