2020 Fiscal Year Research-status Report
新規心房細動発症予防としての栄養を軸としたフレイル介入手段の検討
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18K07471
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
奥井 英樹 鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 客員研究員 (70815620)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 義之 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 講師 (00573023)
窪薗 琢郎 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 講師 (00598013)
大石 充 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 教授 (50335345)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | フレイル / 栄養 / 心房細動 |
Outline of Annual Research Achievements |
本邦では高齢化が進むことでフレイル状態にある高齢者数も増加してきている。フレイルとは身体機能が低下した脆弱な要介護前段階のことであり、フレイルと心血管疾患との間には互いに原因にも結果にもなりうる相互関連があることが明らかとなってきた。フレイルは身体的フレイル、精神的フレイル、社会的フレイルの3要素からなるが、加齢や疾病に伴う筋肉量減少や筋力低下から身体機能障害を来たすサルコペニアは身体的フレイルの中核をなす。加えて、低栄養、栄養障害はサルコペニアに強く影響するフレイル要因であり、内科的介入が可能な因子であることから、治療のみならず予防を目的とした介入におけるターゲットとなりえると考えた。一方、加齢に伴い増加する心房細動は、認知症のリスクや心機能障害による運動耐容能の低下から精神的かつ身体的フレイルの要因となる。以上の背景を考慮し、「低栄養、栄養障害がフレイルを介して心房細動発生を来たし、それ故、栄養介入によるフレイル予防が、後の心房細動発症やさらなるフレイル増悪の悪循環を改善しうる。」という仮説を立てるに至り、これを立証することとした。 昨年に引き続き研究に参加いただく症例のリクルートを行ったが、covid-19感染症に伴う診療控えや、当科が行っている研究で地域在住高齢者を対象とし本研究の参加にも関与いただく予定であったコホート研究も中断せざるを得ない状況になったことから、別途検診データを解析対象に後ろ向きに身体的フレイルと心房細動発症との関連を検討するようにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
昨年に引き続き研究に参加いただく症例のリクルートを行ったが、covid-19感染症に伴い、診療控えや、当科が行っている研究で地域在住高齢者を対象とし本研究の参加にも関与いただく予定であったコホート研究までもが中断せざるを得ない状況になったため、十分な前向き研究が遅滞状態にある。
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Strategy for Future Research Activity |
前向き研究とは別に、県下の健診センターに蓄積されている検診データを解析対象に後ろ向きに身体的フレイルと心房細動発症との関連を検討する。
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