2018 Fiscal Year Research-status Report
Inhibitory function in ASD
Project/Area Number |
18K07619
|
Research Institution | Institute for Developmental Research, Aichi Human Service Center |
Principal Investigator |
乾 幸二 愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所, 機能発達学部, 部長 (70262996)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
元村 英史 三重大学, 医学部附属病院, 講師 (10324534)
竹内 伸行 愛知医科大学, 医学部, 助教 (20740947)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | 抑制 / 介在細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
短潜時抑制と長潜時抑制について、脳波と脳磁図による計測を用いて至適パラダイムを確定し、次いで再現性の検討を行いました。測定は20分程度であり、臨床で使用可能な範囲内と考えられました。再現性も良好で、抑制率はおよそ0%から70%程度の範囲にありました。生来の抑制能力を反映できる検査と思われます。これらの結果を受け、健常者に加え、てんかん、精神疾患(うつ病、統合失調症)、発達障害でのデータ蓄積を開始しました。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
順調にパラダイムの確立と評価が進み、健常群と疾患群の比較の段階に入りました。検査パラダイムについては、短潜時抑制、長潜時抑制ともに最適と思われるものを確立し、それぞれ10分程度の時間で終了できるものになりました。次いで再現性の検討を行い、十分に臨床応用に耐える検査であると考えられました。疾患群の検討は、健常者と比べてオンセット反応及び変化関連脳活動の強度が有意に異なるのか否か、抑制の程度に有意な差があるかどうかを検討中です。
|
Strategy for Future Research Activity |
それぞれの疾患群(自閉症スペクトラム、ADHD、てんかん)において、どのタイプの抑制にどのような変化があるかを検討し、さらに臨床症状や感覚受容の異常との関連を検討します。特に、てんかんとてんかんを伴う発達障害に共通する検査成績があるかどうか、発達障害の臨床症状と相関する脳機能計測項目はあるか、発達障害と精神疾患に共通する初見はあるか、という点について重点的に検討してゆく計画です。
|
Causes of Carryover |
健常人データの解析がやや遅れ、検査パラダイムの決定に予定よりも若干多く時間を要したため、その後に計画していた臨床患者さんからのデータ取得開始が遅れました。既に検査体制(人員、機器、それぞれの臨床部門との連携など)は整っており、データ蓄積は本来の予定通り進めることができそうです。 テストー再テストの結果投稿は、当初年度内の予定でしたが、若干遅れました。しかし解析や論文作成は終了しており、投稿間近になっています。次年度内に出版される見込みです。従いまして、全体として、次年度はほぼ当初の予定通り、予算執行されるものと見込まれます。
|
Research Products
(3 results)