2021 Fiscal Year Research-status Report
Inhibitory function in ASD
Project/Area Number |
18K07619
|
Research Institution | Institute for Developmental Research Aichi Developmental Disability Center |
Principal Investigator |
乾 幸二 愛知県医療療育総合センター発達障害研究所, 障害システム研究部, 部長 (70262996)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
元村 英史 三重大学, 医学部附属病院, 講師 (10324534)
竹内 伸行 愛知医科大学, 医学部, 助教 (20740947) [Withdrawn]
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | プレパルス抑制 / ペアパルス抑制 / 脳波 / 脳磁図 / 発達障害 / てんかん |
Outline of Annual Research Achievements |
聴覚プレパルス抑制について、短潜時抑制と長潜時抑制のパラダイムを確定し、高い再現性を確認した(J Neurosci Meth 2021; Neuroscience Res 2021)。これを受けて、発達障害の患者を対象としてデータを集積中である。自閉症スペクトラム障害(ASD)では、現在のところ抑制率は短潜時、長潜時ともにネガティブ(やや促進)であり、抑制回路共通の異常が示唆されている。てんかんを合併する際には長潜時抑制の減弱が顕著であるが、サブグループに分けて検討するにはまだ例数が不足している。 これと並行して、この抑制のメカニズムに関する研究も行った(長潜時:Brain Topogr 2022; 短潜時:Life 2022; Neurosci Let 2022)。抑制系は、これまで計測手段が乏しかったため、あまり注目されてこなかったが、発達障害や精神疾患のおいて、比較的信頼度の高いマーカーとなる可能性がある(Front Psychiat 2022)。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
疾患そのものの計測は進んでいるが、コロナ感染拡大の状況により計測を中断せざるを得ない期間があり、サブグループに分けての検討まで行うにはまだ例数が不足している。今年度からは同一のパラダイムとほぼ同一の測定セッティングを用いて、分担研究者の施設でも患者の計測を開始している。
|
Strategy for Future Research Activity |
研究計画は、内容的には全く問題なく計画通りに進んでいる。今年度より分担の三重大学と当施設の両方で該当症例の計測を開始しており、予定例数を満たせるペースで進んでいる。今年度後半にはデータの総括と学会発表、論文作成ができるところまで進むと考えている。
|
Causes of Carryover |
新型コロナ感染拡大の影響で、患者からのデータ取得が予定通り進まなかった。昨年度中に、分担者機関において同一の条件で計測できる条件を整え(倫理委員会承認含む)、今年度より計測を開始したので、コロナによるさらに大きな制限が発生しなければ、この1年で予定の計測を完了できる見込みである。年度後半には、学会発表、論文投稿まで進めたいと考えている。
|
Research Products
(5 results)