2019 Fiscal Year Research-status Report
ダイナミクスを考慮するfMRIネットワーク解析開発と臨床応用
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18K07707
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
雨宮 史織 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (90631135)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | fMRI / 自発性神経活動 / neurovascular coupling / perfusion |
Outline of Annual Research Achievements |
巨視的神経回路の情報動態解析および異常の定量から新規バイオマーカーを得ること、又、その連携・相互作用を司る機構を明らかにすることを目指し、引き続き安静時fMRI解析法の開発を進めた。これまでの研究に引き続き、安静時fMRIの全脳性信号および局在性信号の動態解析を行った。fMRIはBOLD反応(神経活動に付随する血管反応および局所代謝を反映した、静脈内のヘモグロビン酸素化率の変動)から神経活動を推計するものである。このため神経活動の動態解析を可能とする上で、血管反応動態およびこれに影響を及ぼす種々のノイズによる信号変動特性の詳細を把握することが必要となる。これまでの実験で、まずは全般性信号の動態特性を明らかとするべく、新規解析技術の開発・応用を試みた。具体的には、Human Connectome Projectが提供する大規模健常者データに、temporal independent component analysis (ICA)を応用することで通常のspatial ICAでは得られない、空間的オーバーラップを伴う広域性成分を同定した。これら広域性成分の時空間動態パターンは、独立した複数の広域伝播性神経活動を想定する複数の先行研究と反して、実際にはオーバーラップが大きく、血行動態の時空間パターンと有意に相関することを示した(Amemiya et al. Frontiers in Systems Neuroscience 2019)。更に広域性信号およびこの動的変化の由来を明らかにするために、呼吸・心拍等に伴う生理的ノイズ、頭蓋外血管信号の計測を試み、解析を進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画に沿って研究データ取得、解析を施行した。
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Strategy for Future Research Activity |
計画に沿って研究データ取得、解析を進める。また結果につき、学会および論文にて発表を行う予定である。
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Causes of Carryover |
COVID-19による学会中止、延期。
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Research Products
(1 results)