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2018 Fiscal Year Research-status Report

細胞内タンパク画像化に基づく脳発達および新生児脳障害の定量的評価法の開発

Research Project

Project/Area Number 18K07759
Research InstitutionKagoshima University

Principal Investigator

米山 知秀  鹿児島大学, 医歯学域附属病院, 助教 (30724512)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 上村 清央  鹿児島大学, 医歯学域附属病院, 講師 (30593652)
吉浦 敬  鹿児島大学, 医歯学域医学系, 教授 (40322747)
福倉 良彦  鹿児島大学, 医歯学域医学系, 准教授 (50315412)
熊澤 誠志  北海道科学大学, 保健医療学部, 教授 (50363354)
中條 正典  鹿児島大学, 附属病院, 医員 (60727171)
Project Period (FY) 2018-04-01 – 2021-03-31
Keywords新生児 / MRI / PVL / CEST / APT
Outline of Annual Research Achievements

脳室周囲白質軟化症(PVL)は、早産児や低出生体重児に特有の脳室周囲を中心とした白質に軟化病巣を生じる疾患で、脳性麻痺など様々な後遺症を生じる。胎児、特に未熟児の脳内には、後に成熟して髄鞘形成を行う未熟なオリゴデンドロサイト(前駆細胞)が脳全体に分布するが、この未熟なオリゴデンドロサイトは虚血に弱く、これが強く障害されることで、その後の髄鞘化が阻害されることがPVLの重要な病態と考えられている。
超音波検査や脳MRIでのPVLの診断能は十分とは言えず、新生児期においてPVLによる白質の障害を画像で診断する難しさは、髄鞘化が起こる前に、以後の髄鞘形成の異常を画像化しなくてはならない点にある。このような画像法は現時点で存在しない。
近年、chemical-exchange saturation-transfer(CEST)と呼ばれるMRIの新たな分子イメージング法が注目されている。これは、組織中のアミド(-NH)やヒドロキシル(-OH)などの溶質とバルク水の間で生じるプロトンの化学交換にもとづく画像法である。このうち特に内因性のアミドによるものをamide proton transfer(APT)イメージングと呼ぶ。これまで不可能だった低濃度の可動性タンパクやペプチドの高感度検出が可能となり、腫瘍の悪性度判定などへの応用が研究されはじめている。最近になり、新生児期の脳では強いAPTの信号がみられることが報告され、髄鞘化前のオリゴデンドロサイト細胞質内のタンパク合成を反映しているものと推測されている。本研究では、APTイメージングによるオリゴデンドロサイトの細胞内可動性タンパクを検出する手法や解析法を確立することを目的とする。これが確立されれば、髄鞘化が始まる前の時期の脳の発達の新たな指標となり、新生児期のPVLなどによる障害の検出において、新たな画像的アプローチとなり得る。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

当院における新生児期症例のデータを蓄積中であるが、症例の蓄積が遅れている。

Strategy for Future Research Activity

CESTイメージングはごく微量の信号変化を捉える手法であり、現時点では、新生児期における特異的所見は捉えられていない。今後症例を蓄積して、さらなる検討を進めていく予定である。

Causes of Carryover

症例の蓄積が遅れており、学会発表するまでに至らず、次年度使用額が生じた。次年度は画像解析法の開発や学会参加による知見の上積みを、症例の蓄積とともに進めていく予定である。

URL: 

Published: 2019-12-27  

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