2020 Fiscal Year Research-status Report
膵上皮内癌周囲の膵腺房細胞萎縮に着目した膵癌早期診断の基礎的研究
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18K07897
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
菅野 敦 自治医科大学, 医学部, 講師 (70509190)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
濱田 晋 東北大学, 医学系研究科, 助教 (20451560)
三浦 光一 自治医科大学, 医学部, 准教授 (90375238)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 膵癌 / 早期診断 / 腺房細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
膵腺房細胞を萎縮させ膵発癌を促進させるmRNA,miRNA,分泌蛋白の候補を絞り込むべく、現在手術を施行した膵癌症例から採取した膵癌組織は術後一部を凍結切片とし、Lasercapture microdissectionの手法を用いて採取されたmRNA, miRNA発現プロファイル、および蛋白の発現の差異を検討している。同様にmicroarrayの手法を用いてその変化を調べ、膵腺房細 胞の萎縮と膵癌の進展に関連mRNA, miRNA発現プロファイル、および蛋白候補を抽出している。膵癌細胞株膵星細胞は従来の方法を用いて不死化した人膵星細胞株を用いることは可能であるが、膵腺房細胞は、手術標本から人膵腺房細胞のprimary cultureを分離を試みている最中である。 膵特異的にCre-recombinaseを発現するPdx-CreトランスジェニックマウスとLSL-KrasG12D:LSL-p53 R172Hノックインマウスを交配することによって、膵特異的に活性化型変異Krasと機能喪失型p53を発現し、生後半年以内に高率に膵発癌を来すマウスモデル(KPCマウス) (Hingorani, 2005)においては膵前癌病変としてacinoductal metaplasiaおよびPanIN形 成がみられる。KPCマウスとKeap1欠損マウスを交配すると膵萎縮が認められることから(Hamada , 2017)、膵上皮内癌に似た膵萎縮の分子機構が起きていることが推測される。現在、採取された組織からLasercapture microdissectionの手法を用いてmRNA, miRNAの検討、またマウス血液中のバイオマーカー候補としてはプロテオミクス解析・メタボローム解析を行う予定である。 さらに、臨床症例を報告するべく、学会発表を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
腺房細胞のPrimary cultureを分離が困難である。KPCマウスとKeap1欠損マウスを交配による膵実質欠損マウスから得られた組織からLasercapture microdissectionの手法を用いてmRNA, miRNAの検討を行っているが、候補の遺伝子の発見まで至っていない。 また、膵上皮内癌の発見が難しく、現在症例を集積中である。 異動に伴い、実験系を立ち上げるのに時間を要している。
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Strategy for Future Research Activity |
1) 膵臓関連細胞と臨床検体から得る腺房細胞萎縮と膵癌進展関連遺伝子および蛋白発現プロファイルの作成. 引き続き、Panc1 MiaPaca2 BxPc3などの膵癌細胞株、膵星細胞、膵腺房細胞、正常膵管上皮細胞、人膵星細胞株を用い、各々の単純培養から得られる細胞上清、 および各細胞の組み合わせによる共培養から得られる細胞や細胞上清から、mRNA,miRNA発現プロファイルのmiroarray、プロテオミクス解析・メタボローム解析 を行う。 2) トランスジェニックマウスを用いた検討も継続して行う。 3)早期に診断された膵癌症例の膵液、および血液を保存し検討する。
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Causes of Carryover |
実験に用いる物品の経費を他の予算から用いたために予算に変化を生じた。 また、本年度は準備として環境整備の物品に用いた。さらに論文作成の校正、及び関連学会参加の交通費と費用に用いたため、予定と差額が生じた。
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Research Products
(1 results)