2021 Fiscal Year Research-status Report
Asessment at plaque vulnerability quantification with magnetic reonance and molecular imagings
Project/Area Number |
18K08126
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Research Institution | National Cardiovascular Center Research Institute |
Principal Investigator |
野口 暉夫 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 病院, 副院長 (70505099)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅海 泰栄 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 病院, 医長 (20629315)
樋口 隆弘 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 研究所, 部長 (30739850) [Withdrawn]
森田 佳明 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 病院, 医長 (80628074) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | MRI / 冠血流予備能比 / 冠動脈高信号プラーク |
Outline of Annual Research Achievements |
対象:多施設後ろ向き観察研究。対象は2012年8月から2018年10月までに冠動脈1枝以上の中等度狭窄病変にFFR測定が施行され、かつその前後6ヶ月以内に非造影T1強調MRIによる冠動脈プラーク評価が施行された220名、266病変。病変狭窄度を定量的冠動脈造影法によって評価し、FFR施行血管において狭窄度が最も高度の病変を対象病変とした。MRIにおいて対象病変の冠動脈プラークと近傍心筋の信号強度の最高値の比(plaque to myocardial signal intensity ratio: PMR)を解析し、冠動脈HIPはPMR>1.4のプラークと定義した。また、FFR値≦0.80をFFR陽性とした。結 果:145病変(133人)でFFR陽性(心筋虚血陽性)であった。FFR陽性病変は左前下行枝に多く(82% vs 41%, p<0.001)、病変長が長く(12±5.5mm vs 9.8±5.2mm, p=0.003)、狭窄度がより高度である傾向にある(52±13% vs 48±11%, p=0.06)ことに加え、PMR値は有意に高値であった(1.14±0.41 vs 0.89±0.29, p<0.001)。病変のPMR値とFFR値は負の相関を示した(r = 0.28, p<0.001)。FFR陽性例にて冠動脈HIPが存在する病変ではFFR陽性を抽出する感度は19%と低いものの特異度は98%と高値であり、陽性的中率は92%、陰性的中率は45%であった。多変量解析では独立したFFR陽性規定因子はPMR値とLAD病変であった。 PMR値は0.1毎にOdds比=0.78(95%CI=0.69-0.88)、LAD病変ありはOdds比=6.83(95%CI=3.4-13.4)であった。上記結果を令和4年度中に投稿・発表する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
多施設研究のため、最終的解析結果の入手が遅れたため現在論文作成中であり今年度中に発表予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
冠動脈狭窄が中等度以下にもかかわらず、FFR値が0.8未満の虚血陽性の群(Group C)における冠動脈HIPの合併率は、高度狭窄かつ虚血陽性の群(Group D)と同等であった。以上より、生理学的指標である冠動脈狭窄度に加えて、プラークの質的指標(不安定性の有無)も心筋虚血に関連することが示唆された冠血流予備能(fraction flow reserve: FFR)を規定する因子として、冠動脈狭窄度、冠動脈プラーク量(plaque burden)があるが、本研究は、プラーク性状(プラークの不安定性)もFFRを規定する新規の因子でることを世界に先駈けて報告したものである。今後多数例を前向きに登録してプラーク性状、FFR、心血管イベントの関連性を検証していく。
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Causes of Carryover |
論文投稿準備が遅れたため。 英文校正費用および投稿費として使用予定。
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