2020 Fiscal Year Research-status Report
アミオダロン間質性肺炎における肺胞Ⅱ型上皮細胞での肺サーファクタント代謝の解明
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18K08191
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Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
長内 和弘 金沢医科大学, 総合医学研究所, 教授 (70221158)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
及川 理恵子 金沢医科大学, 医学部, 助教 (40410336)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | アミオダロン / 肺サーファクタント / 肺胞II型上皮細胞 / 肺障害 / リン脂質 / サーファクタントプロテイン |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度までに実施した研究実績に基づき、雄Fisher 344系ラットにアミオダロンを経胃管的に連日投与してアミオダロン肺障害モデルを作成した。ラットをイソフルレン吸入麻酔下に開腹し、腹部大動脈切断による失血死させ、開胸し気管チューブを挿管した。左右の主気管支に糸をかけ、まず左肺を切離し重さを計測後、ただちにRNlaterに浸漬しRNAの安定化をはかり、凍結・保存した。つぎに右肺中・下葉を切離し重さを計測後、リン脂質定量用に液体窒素で急速に凍結し、マイナス80℃で保存した。右上葉は光学顕微鏡的形態観察用に10%中性緩衝ホルマリンにより25cmH2O圧での定圧肺固定を行った。 1)リン脂質の定量 各サンプルの左肺組織をホモジナイズし、脂質成分を抽出し、Bartlett法にて総リン脂質量を測定後、ホウ酸添加シリカゲルGによる二次元薄層クロマトグラフィーを行い、各リン脂質成分を掻きとり、同様に定量した。アミオダロン投与群では単位肺重量当たりの総リン脂質、フォスファチジルコリン、リソフォスファチジルコリン、フォスファチジルグリセロールなどが増加し、肺リン脂質過剰症が起きていることが確認された。 2)リアルタイムPCR法による肺mRNAの定量 RNlater処理・凍結肺をホモジナイズし、総RNAを抽出した。総RNAの品質を確認後、逆転写酵素によりcDNAを合成した。Applied Biosystem社のTaqMan法アッセイキットにより肺組織中のPCYT1A、LPCAT1、サーファクタントプロテイン-A、-B、-C、-D、内因コントロールとしてGAPDHそれぞれを定量した。これによりサーファクタントプロテイン-A、-B、-C、-Dには差が認められなかったが、PCY1T、LPCAT1のリン脂質代謝酵素はアミオダロン投与群で有意に増加が認められた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究期間初年度の平成30年に所属が呼吸器内科学から総合医学研究所生命科学研究領域に異動となり、これに伴い研究室の移動(研究機器・装置)を行ったため、研究活動が数ヶ月停滞してしまった。以来、遅れを取り戻す努力をしてきたが、まだ完全には取り戻せていない状況である。
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Strategy for Future Research Activity |
研究課題の進捗状況はやや遅れがあるものの、理由となった研究室の移動はすでに完了し、順調に研究活動を実行している。現在の研究は問題なく進行しているので、令和3年度中に遅れた分を取り戻すとともに、研究計画を完遂できる予定である。
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Causes of Carryover |
研究期間中の所属の移動により、実験室設備・機器の移動を行った。このため、研究計画遂行にやや遅れが生じたため、次年度に研究を繰り越す必要があり、この研究費用に当てる計画である。
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Research Products
(2 results)