2018 Fiscal Year Research-status Report
POEMを応用した体内臓器への新しい低侵襲到達ルートの開発
Project/Area Number |
18K08562
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
佐藤 千晃 東北大学, 大学病院, 助教 (60646800)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷山 裕亮 東北大学, 大学病院, 助教 (00622987)
亀井 尚 東北大学, 医学系研究科, 教授 (10436115)
櫻井 直 東北大学, 大学病院, 助教 (40451570)
藤島 史喜 東北大学, 医学系研究科, 准教授 (40451596)
丸山 祥太 東北大学, 大学病院, 医員 (90746348)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | POEM / NOTES / 低侵襲 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的である、POEMルートを用いた後腹膜臓器への新規アクセスルート開発の実験において、昨年度は新規ルートから各臓器へのアプローチを実際に行い、その際に見られる各臓器の特徴などの同定解析に努めた。実際にはブタを用いた実験を施行し、POEMルート作成から後腹膜臓器へのルートの部位の同定を検討した。まず、下部食道の粘膜下層にトンネルを作成し、腹腔領域まで侵入。と同時に開腹操作も行い、実際の軟性内視鏡のルートと照らし合わせて、視野の確認と臓器とを一致させることも目的に実験を施行した。 後腹膜臓器へのアプローチは想定の通りに可能であったが、ブタ臓器の腹腔内での位置の確認が想定より難易度が高く、あと数回の実験を要すると思われ今年度も実施予定である。 しかし、腎臓、膵臓、副腎、肝臓などへのアプローチが実現できており、今年度は大動脈沿いの大動脈周囲リンパ節などの同定を行い、生存実験へと移行していく予定である。実際現在の段階において、ブタに対する侵襲は小さいと思われ、実験中は十分な生存が可能であり、今後の生存実験に期待を持てるものであった。 昨年度の実験では、後腹膜臓器へのアプローチが可能であり、また、それ以外にも腎臓などの臓器へもPOEMルートからアクセスが可能なことは証明された。このことは新規ルートが技術的には可能であることが証明でき、非常に意義のあることと思われる。今後は生存実験へとつなげ、その低侵襲性を明らかにしていく必要性がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の想定内よりも、腹腔内臓器の一の確認の難易度が高く、予定の実験回数よりも必要回数が増えると思われる。 しかし、確実なメルクマールの同定が、今後の実験の成績を左右するため、ここは着実に地道な基礎てきな実験を重ねていく予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、腹腔内臓器の位置確認を行いながら、生存実験を行う予定である。臓器の位置確認が十分となった臓器からの生存実験が可能と考えられ、実験の遅れは十分に挽回可能であると考えている。
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Causes of Carryover |
当初の予定通りである。
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