2018 Fiscal Year Research-status Report
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18K08609
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Research Institution | The Tazuke Kofukai |
Principal Investigator |
寺嶋 宏明 公益財団法人田附興風会, 医学研究所 第1研究部, 研究主幹 (40314215)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内田 洋一朗 公益財団法人田附興風会, 医学研究所 第1研究部, 主任研究員 (30597745)
渡邊 武 公益財団法人田附興風会, 医学研究所 第1研究部, 研究員 (40028684)
岡島 英明 京都大学, 医学研究科, 准教授 (20308604)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 肝虚血再灌流障害 / FOXO1 / 食事制限 |
Outline of Annual Research Achievements |
肝臓外科領域における肝切除術や肝移植では、虚血再灌流障害の予防・軽減が安全かつ確実な手術を行うために必要となる。発症のメカニズムとして、酸化ストレス・炎症性サイトカイン・各種免疫細胞などの相互作用、類洞内皮細胞障害や微小循環障害などが知られている。 核内転写因子Forkhead BOX O(FOXO)は、哺乳類において1,3,4,6の4種類が報告されている。中でも、FOXO1は、広く種々の臓器の細胞に発現し、細胞の分化・増殖・アポトーシス・老化・DNA修復・免疫細胞活性化など基本的な細胞機能を調節し、肝臓の生体反応である糖新生や脂肪酸のβ酸化を制御する因子とされる。本研究は、短時間の食事制限による肝虚血再灌流障害軽減の分子機構の解明を、転写因子Forkhead Box O1(FOXO1)に着目したものである。 平成30年度は、肝虚血再灌流障害におけるFOXO1を介した抗炎症効果の作用機序の解明を野生型マウスを用いて検討した。野生型マウスで温虚血(60分)再灌流障害モデルを作成し、コントロール群(食事制限なし)と絶食群(12時間絶食)におけるモデルの安全性・再現性を確認し、虚血前・再灌流後の複数のタイムポイントにて血液および肝組織サンプルを採取した。 肝組織中FOXO1の経時的発現変化をウエスタンブロット法にて解析し、絶食群ではFOXO1の増加を認め、FOXO1の代表的誘導物質であるHO-1も増加した。免疫染色では、FOXO1発現細胞の多くは形態的に血管内皮細胞や肝細胞である可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
FOXO1発現細胞の同定を行なう予定であったが、蛍光多重免疫染色での染色および再現性を確認している。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年の成果より、FOXO1増加に寄与する因子の同定とFOXO1がどのように肝障害軽減に寄与しているかの機序解明を行う。具体的には、Insulin‐PI3K‐AKT経路,AMPKα,Sirtuin,Histone deacetylaseに着目する。 また、FOXO1を高発現する細胞腫の同定を蛍光免疫多重染色によりすすめる予定である。
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Causes of Carryover |
当初計画していた動物飼育管理代が予定よりも少なかったために、余剰が生じた。 引き続き行なう予定である肝組織の免疫染色・細胞内発現分子の解析などのために、マウスモデルを作成しサンプルを採取する必要がある。
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Research Products
(1 results)