2020 Fiscal Year Annual Research Report
New therapeutic strategy in mouse acute aortic dissection induced by intravenously administrated human-Muse cells
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18K08723
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
安達 理 東北大学, 医学系研究科, 大学院非常勤講師 (30375092)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
齋木 佳克 東北大学, 医学系研究科, 教授 (50372298)
秋山 正年 東北大学, 医学系研究科, 准教授 (80526450)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 急性大動脈解離 / Stanford B |
Outline of Annual Research Achievements |
3年目である2020年度はMuse細胞投与による解離血管修復機序の解明を目的として実験が進められた. Muse細胞が障害組織を認識し遊走の指標となるS1P(sohingosine-1-phosphate)は解離を起こしていないSham群と比較して解離発症後1日目のVehicle群の血漿で有意に高値であった(各n=3). また, Akaluc-venusでラベルしたMuse細胞5万個またはMSC 75万個を投与したのち1, 4, 8週間後でIVISにて各細胞のIn vivoでの局在を評価したところ(各n=3),全時点でMuse細胞は解離大動脈に特異的に集積しており, MSC投与群よりも集積光度が強かった. また, GFPでラベルしたMuse細胞5万個またはMSC 75万個を投与した群では解離血管組織にてGFPと血管平滑筋のマーカーであるαSMAの2重陽性細胞が認められ, 解離血管単位面積当たりのGFP+αSMA+細胞の数とGFP+細胞中のGFP+αSMA+細胞の割合はMuse群で多かった. さらにElastica-Masson染色では解離血管断面積あたりのelastinの比率がMuse細胞5万個投与群ではMSC 75万個投与群, Vehicle群よりも有意に高かった. Elastin遺伝子をshRNAレンチウイルスでノックダウンしたMuse細胞5万個を投与した群では、解離血管径の拡大抑制効果, elastinの割合がともにMuse細胞5万個投与群よりも有意に劣っていた. 全体として, モデルマウスに経静脈的にMuse細胞投与をすることで, Muse細胞が組織障害シグナルであるS1Pを認識して解離血管に特異的に遊走・集積し, 血管組織である血管平滑筋に分化し, elastinを産生することで解離血管壁の弾性が保たれ, 解離血管径の拡大が抑制されたことが示唆された.
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Research Products
(1 results)