• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2019 Fiscal Year Research-status Report

精神的ストレスで惹起される循環障害の細胞内機序と麻酔薬の修飾効果に関する研究

Research Project

Project/Area Number 18K08873
Research InstitutionThe University of Tokushima

Principal Investigator

木下 浩之  徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 徳島大学専門研究員 (70291490)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 田中 克哉  徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 教授 (30263841)
北畑 洋  徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学域), 教授 (60161486)
川人 伸次  徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 特任教授 (60284296)
渡辺 員支  愛知医科大学, 医学部, 教授 (80281187)
Project Period (FY) 2018-04-01 – 2021-03-31
Keywords麻酔薬 / 記憶 / 血管機能 / オートファジー
Outline of Annual Research Achievements

令和元年度は、数個の予備実験を行なった。平成30年度の文献的追加実験項目の発想から、2018年に発表された論文で報告された新しい記憶関連物質ウロカニン酸が体血管の内皮機能に影響を及ぼすか否かを検討した。本論文に報告されたレベルのウロカニン酸をラット大動脈に適用したが、アセチルコリンによる内皮依存性血管拡張反応には変化がなかった。一方、揮発麻酔薬セボフルランの臨床使用濃度2%の適用がフェニレフリンによる血管収縮に及ぼす作用が、内皮温存血管と内皮非温存血管で異なるかについて検討した。これは、今後のげっ歯類での血管内皮機能判定実験で拡張反応を調査する際の前収縮を引き起こすフェニレフリンの濃度を決定するのに重要な実験であり、また、これについて、これまで臨床濃度のセボフルランの影響は検討されていなかった背景がある。結論として、EC50-75程度の血管収縮反応を内皮温存血管でフェニレフリンを用いて惹起する場合、セボフルランがその収縮反応を弱いが有意に抑制することが明らかになった。このことから、対照実験として、臨床使用濃度のセボフルラン自体がげっ歯類の血管内皮機能をなんらかのメカニズムで増強することが示唆された。今年度は、まずこの作用に交感神経アルファ受容体のサブタイプのうちα1Dなどが関与するか否かを、選択的受容体拮抗薬を用いて明らかにした上で、以下の長期記憶実験を再開することにしている。すなわち、現有のSMARTビデオ行動解析システム、パッシブアボイダンスケージなど一式で驚愕反応試験を行い、各個体の行動を現有のデジタルビデオカメラで記録してパーソナルコンピュータにビデオファイルとして取り込み、行動解析システム附属のソフトウエアで各パラメータを算出すると同時に、これらの個体での体血管の反応性変化を至適濃度のフェニレフリンで収縮させアセチルコリンによる内皮依存性血管拡張反応を測定する。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

令和元年度は、数個の以下の予備実験を行なったため計画が遅れている。平成30年度の文献的追加実験項目の発想から、2018年に発表された論文(Zhu et al., 2018, Cell 173, 1716-)で報告された新しい記憶関連物質ウロカニン酸が体血管の内皮機能に影響を及ぼすか否かを検討した。本論文に報告されたレベルのウロカニン酸をラット大動脈に適用したが、アセチルコリンによる内皮依存性血管拡張反応には変化がなかった。一方、揮発麻酔薬セボフルランの臨床使用濃度2%の適用がフェニレフリンによる血管収縮に及ぼす作用が、内皮温存血管と内皮非温存血管で異なるかについて検討した。EC50-75程度の血管収縮反応を内皮温存血管でフェニレフリンを用いて惹起する場合、セボフルランがその収縮反応を弱いが有意に抑制することが明らかになった。

Strategy for Future Research Activity

令和元年に行った対照実験で、臨床使用濃度のセボフルラン自体がげっ歯類の血管内皮機能をなんらかのメカニズムで増強することが示唆されたことから、今年度は、まずこの作用に交感神経α受容体のサブタイプのうちα1Dなどが関与するか否かを、選択的受容体拮抗薬を用いて明らかにした上で、長期記憶実験を再開することにしている。その際、週齢から思春期のマウスに相当する生後4週のマウスを用いて、現有のSMARTビデオ行動解析システム、パッシブアボイダンスケージなど一式で驚愕反応試験を行い、各個体の行動を現有のデジタルビデオカメラで記録してパーソナルコンピュータにビデオファイルとして取り込み、行動解析システム附属のソフトウエアで各パラメータを算出すると同時に、これらの個体での体血管の反応性変化を至適濃度のフェニレフリンで収縮させて、アセチルコリンによる内皮依存性血管拡張反応を測定する。

Causes of Carryover

当該研究は、予備実験の実施により大幅に遅れており、そのため、今年度使用額は極めて少なく、令和2年度以降に使用する計画になっている。

URL: 

Published: 2021-01-27  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi