2018 Fiscal Year Research-status Report
Intervention study for the prevention of oral flares against community elderly
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18K09886
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Research Institution | Chiba Prefectural University of Health Sciences |
Principal Investigator |
麻賀 多美代 千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 教授 (30165691)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大川 由一 千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 教授 (20211097)
酒巻 裕之 千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 教授 (70312048)
麻生 智子 千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 講師 (80248848)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | オーラルフレイル / 地域高齢者 / 健康増進プログラム / 誤嚥性肺炎 / 口腔機能 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、誤嚥による肺炎予防につながる、多職種連携によるプログラムを実施して地域に在住する高齢者を対象にオーラルフレイルの予防に向けた介入研究を行い、プログラムの成果を評価し、地域在住高齢者の健康増進に寄与することである。 当該年度前半は、オーラルフレイル・肺炎予防のための健康増進プログラム(以下、プログラム)を歯科衛生士、歯科医師、看護師、管理栄養士、作業療法士、健康運動指導士が連携して構築し、プログラムの配布資料として6種類の冊子と健康状態(体温)と活動状況(活動量計の装着)、自宅でのお口の体操等の実施状況を記入するための「健口・健康手帳」を作成した。また、対象者が自宅で動画を見ながらお口の体操を実施できるようDVDを作製した。 対象は研究協力を得た30名の地域在住高齢者名であり、10月より月に1回(全10回予定)のプログラムを開催している。プログラムの開催初日には対象者の口腔内の診査と口腔機能等の測定を行い、測定項目は、血圧、握力、咬合力、舌圧、口腔湿潤度、オーラルディアドコキネシス、反復唾液嚥下テスト、咳テスト、口腔内総細菌数、肺活量、機能的上肢到達度検査である。プログラムの1~3回は講義と実習で構成し、内容は①「口の機能の低下を予防していきいき生活」②「お口を清潔にする歯磨きのポイント」③「お家でできる転倒予防」④「食べやすい食事ではつらつ生活」⑤「いつでもどこでも呼吸筋体操」⑥「自分で防ごう誤嚥性肺炎」である。4回以降は①~⑥のフォローアッププログラムと学生ボランティアによるお口を使ったレクレーションを実施し、プログラムは現在も継続中である。 本研究の協力者は30名であったが、プログラムが開始した後に健康上の理由、日程上の都合により3名の協力辞退があった。対象の属性は、男性2名、女性25名で、平均年齢は77.61±4.97歳である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当該年度は健康増進プログラムを構築し、プログラム用の冊子と健口・健康手帳の作成、DVDの作製をした上で、集合住宅に在住の高齢者を対象に10月よりプログラムを月1回実施することができている。研究参加者を応募したところ30名の参加申込みがあり、プログラムを開始したが、その後に辞退者はあったものの、毎月25名前後の参加があり、プログラムは予定どおり実施することができている。健口・健康手帳により参加者の日々の健康状況、活動状況、お口の体操状況を把握することができており、お口の体操については実施状況が良いことが窺えた。プログラムの1つとして、学生ボランティアが主体となってお口を使うレクレーションを立案、実施しており、参加者からは好評を得ている。学生ボランティアは、医療職を目指す学生であり、プログラムに参加することで健康増進に関わる専門家としての連携や協同、地域の特徴を学ぶことができている。各プログラムの終了時には、参加者とプログラム実施者、学生が談笑する時間をもつことができている。 2月の開催日は雪に見舞われ止む無く中止としたため、10回予定が9回となりプログラムの構成を一部変更することになったが、プログラムの内容については予定どおり実施できている。
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Strategy for Future Research Activity |
現在実施している集合住宅における健康増進プログラムは2019年6月まで行い、プログラム最終日にはプログラムの成果を検証するために、口腔機能等の測定(血圧、握力、咬合力、舌圧、口腔湿潤度、オーラルディアドコキネシス、反復唾液嚥下テスト、咳テスト、口腔内総細菌数、肺活量、機能的上肢到達度検査)を実施する予定である。プラグラムが終了した対象の測定結果は集計し、プログラムの成果のついて検証する予定である。 次に異なる集合住宅在住の高齢者において健康増進プログラムを実施する予定である。この対象者は当該年度は非介入の対象者であり、プログラムの開始時には口腔機能等の測定(血圧、握力、咬合力、舌圧、口腔湿潤度、オーラルディアドコキネシス、反復唾液嚥下テスト、咳テスト、口腔内総細菌数、肺活量、機能的上肢到達度検査)を実施する予定である。9月から当該年度と同様のプログラムを実施する予定である。全10回行う予定であったが、当該年度が全9回となったため、この対象についても全9回で実施する。
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Causes of Carryover |
当該年度の経費はほぼ予定通り使用したが、若干の次年度使用額が生じた。次年度使用額は、物品費の一部として使用する予定である。
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