2022 Fiscal Year Annual Research Report
A Study on Integration Feasibility and Artificial Intelligence Reputation Analysis of Municipal Hospitals Using a Multi-Agent Model
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18K09960
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Research Institution | College of Heathcare Management |
Principal Investigator |
川島 秀樹 保健医療経営大学, 保健医療経営学部, 教授(移行) (90516931)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 勝裕 保健医療経営大学, 保健医療経営学部, 教授(移行) (10516983) [Withdrawn]
永石 尚也 山形大学, 大学院基盤教育機構, 講師 (20782923) [Withdrawn]
後藤 浩士 九州共立大学, 経済学部, 准教授 (20808852)
白木 秀典 保健医療経営大学, 保健医療経営学部, 教授(移行) (10614373)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 病院統合再編 / マルチエージェントモデル / ゲーム理論 / チキンゲーム / アクセルロッドの6つの戦略 / 産業連関表 / 経済波及効果 / 病院の付加価値 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.まず、マルチエージェントモデルによる自治体病院統合可否の再検討について、研究した。八女筑後医療圏の2つの自治体病院の統合可否について,市民アンケートより利得表を作成した。両病院は統合しなければ患者を奪い合って共倒れになる可能性もあるゲーム理論のチキンゲームになっていると考える。プレイヤーのどのような行動が社会的に望ましいかを考えてみた。マルチエージェントモデルによって試行すると,相手にかかわりなく「協力」することが最も高い利得である。再編・ネットワーク化事例にも注目した。 2.次に、公立病院再編による地域経済への影響と労働生産性について研究した。 統合再編、病院建替えのハード面の病院では経済効果が高い。それは高度医療、高機能の急性期病院にすることで、高コスト・高単価となり、労働生産性も高い。ただ、診療報酬制度の政策変更の影響を受けやすい。それに、診療圏を広げて、他の高機能の病院と競合して患者の取り合いとなり、共存ができるのか疑問がある。 ネットワーク機能面の病院では、人口・経済規模にもよるが、経済効果はある。初期費用があまりかからず、中コスト中単価の病院である。労働生産性は中程度である。補助金投入額は減少しており、100床あたりの医師の人数は、ネットワーク化後に増加している。公立病院再編・ネットワーク化は経済効果があり、病院の付加価値額、労働生産性を高めることが求められる。それには、地域で機能分化を検討し、医師をはじめ技術職の再配置をすることである。また、ネットワーク化にも補助金削減と医師数増加のメリットがある。 3.研究全体を通じて、病院の評判分析は単なるAIの分析にとどまらず、経済学のゲーム理論、アンケート分析がエビデンスになった。病院再編に関しては、2019年に厚生労働省が424公立・公的病院の再編リストを公表するなど研究の意義は大きく、ある程度の成果は得られた。
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Research Products
(9 results)