2020 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of the effects of assisted reproductive technology and maternal environmental factors on higher brain function and construction of its risk assessment system
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18K10058
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
遠藤 整 東海大学, 医学部, 講師 (10550551)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大和田 賢 東海大学, 医学部, 助教 (40756409)
住吉 秀明 東海大学, 医学部, 講師 (60343357)
阿部 幸一郎 東海大学, 医学部, 准教授 (90294123)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | THAラット / 高学習能 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、THAラットの高い学習能に関与すると考えられた代謝産物Xについて、様々な条件下における血中レベルの測定を行った。また、脳(海馬)組織のみならず、筋肉、肝臓、褐色脂肪などの末梢組織を用いて、代謝産物Xの代謝関連酵素の発現や活性化について調査することで、THAラットの表現型に代謝産物X及びその代謝機構がどのように関与しているかを検討した。野生型のWistarラットとTHAラットの比較において、学習行動試験実施前は、代謝産物Xの代謝関連酵素の発現に著名な差はなかった。一方で、学習試験実施後においては、海馬における代謝関連酵素群が活性化していることが分かった。また、この代謝活性化と連動するかのように、アセチルコリン合成酵素の発現に大きな差が見いだされた。代謝産物Xは食事由来と考えられ、血中レベルの増加は肥満や摂食亢進を引き起こすとの報告がなされている。興味深いことに、食事量や体重に差は認められないため、体内への吸収率の違いが血中濃度の違いを説明していると考えられた。加えて、THAラットにおいてのみ肝臓における代謝酵素の不活性化が認められたことから、代謝産物Xの血中濃の維持し続には、肝臓での代謝機能の抑制が重要であることが示唆された。すなわち、THAラットは学習行動試験に伴い、海馬での代謝産物Xの要求性が高まるため、肝臓での消費を抑制することでその要求性に答えているものと推察した。次に、代謝産物X量を軽減させた食餌を作成し、自由摂餌させることで、THAラットの表現型にどのような影響が生じるかを検討した。 代謝産物Xの軽減食を5週齢から摂取させたところ、学習能のみならず顕著な成長不全が生じることが確認され、代謝産物XはTHAラットの学習・記憶といった高次脳機能に加え、一般的な成長・発育においても重要な役割を担っていることが明らかとなった。
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Research Products
(3 results)