2020 Fiscal Year Research-status Report

看護学教育授業改善システム(成人期学生用)の開発－医療人確保の将来を見据えて－

Research Project

Project/Area Number	18K10151
Research Institution	Gunma Prefectural College of Health Sciences
Principal Investigator	山下暢子群馬県立県民健康科学大学, 看護学部, 教授 (30279632)
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha)	舟島なをみ新潟県立看護大学, 看護学部, 教授 (00229098) 中山登志子千葉大学, 大学院看護学研究科, 教授 (60415560)
Project Period (FY)	2018-04-01 – 2023-03-31
Keywords	看護教育学 / 成人期の看護学生 / 看護学の講義・演習・実習 / 授業過程評価スケール
Outline of Annual Research Achievements	本研究は、成人期の看護学生固有の授業評価視点を反映した授業過程評価スケールとガイドを開発し、スケールの測定結果を反映して教員が授業を改善するためのシステムを開発することを目的とする。この目的達成に向け、令和２年度、次のように研究を実施した。１．成人期の看護学生固有の授業評価視点に関するデータ収集：令和元年度よりデータ収集を開始し、173部の返信を得た。また、これら173部を分析した結果、大学に在籍する「成人期の看護学生」からの返信が少ないことを確認した。そこで、令和２年度、分析に十分なデータ数を得ることを目ざし、かつ大学に在籍する「成人期の看護学生」に質問紙を配布することを考慮してデータ収集を継続した。令和２年度に入り、データ収集に停滞が生じた。大きな原因は、遠隔授業を取り入れて学生の登校機会が少なくなった看護職養成教育機関も多く、研究協力の得られた教員から「成人期の看護学生」へ質問紙を配布できる機会が少なくなったことである。このような状況を踏まえつつ、「成人期の看護学生」や教員の心身の負担を最小限にすることを最優先してデータ収集を進め、令和２年度末までに合計201部の返信を得た。２．成人期学生の知覚する「良い看護学実習」の分析開始：令和２年度末までに返信のあった201部を用いてデータ分析を開始した。まず、看護学教育最大の特徴的な授業である実習に着目し、成人期学生の知覚する「良い看護学実習」を明らかにするための分析に着手した。
Current Status of Research Progress	Current Status of Research Progress 3: Progress in research has been slightly delayed. Reason 令和２年度、データ収集を完了し、分析を通して、成人期の看護学生固有の授業評価視点を解明し、その視点を反映した授業過程評価スケールを開発する予定であった。しかし、令和２年度、遠隔授業を取り入れて学生の登校機会が少なくなった看護職養成教育機関も多く、研究協力の得られた教員から「成人期の看護学生」へ質問紙を配布できる機会が少なくなった。また、研究者自身も移動困難となり、研究協力依頼をするため、「成人期の看護学生」に直接対面することが困難になった。そのため、データ収集に時間を要した。今後、分析に十分なデータ数を得ることを目ざし、データ収集を継続するとともに、すでに返信のあったデータを用いた分析を積極的に進める。
Strategy for Future Research Activity	令和２年度末までに合計201部の返信を得た。また、これら201部を用い、成人期学生の知覚する「良い看護学実習」を解明するための分析を開始した。今後、300部回収を目ざしてデータ収集を継続し、令和３年度内に完了する。その際、大学に在籍する「成人期の看護学生」からの協力も得られることを考慮に入れる。また、すでに返信のあったデータを用いた分析を積極的に進め、データ収集が完了した時点で、追加データも含めた分析に取り組む。
Causes of Carryover	（理由）令和２年度、成人期の看護学生固有の授業評価視点に関するデータ収集を完了する予定であった。しかし、研究者自身も移動困難となり、研究協力依頼に向け「成人期の学生」に直接対面するための交通費を使用できなかった。また、研究協力依頼数も少なくなったため、返信に要する郵送費も想定していたほど使用できなかった。さらに、共同研究者との打ち合わせ会議のための旅費も使用できなかった。これらにより、次年度使用額が生じた。（使用計画）令和３年度、データ収集を継続するとともに、分析に取り組む。また、信頼性確認に向けて、一致率を算出する。そのため、分析に必要な文房具の費用、図書や文献の購入費用、信頼性確保のための看護学研究者２名の再分析および一致率算出の費用、学会参加費として研究費を使用する予定である。