2022 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of the Process of Re-adapting to the Workplace due to Job Changes and Development of a Career Development Program to Support Re-adaptation
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18K10163
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Research Institution | Hyogo University |
Principal Investigator |
原田 広枝 兵庫大学, 看護学部, 教授 (60380383)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長弘 千恵 兵庫大学, 看護学研究科, 教授 (00289498)
前田 和香子 国際医療福祉大学, 福岡看護学部, 講師 (90735226)
末永 陽子 福岡看護大学, 看護学部, 講師 (00715154)
坂 美奈子 佐賀大学, 医学部, 准教授 (30768594)
南嶋 里佳 国際医療福祉大学, 福岡看護学部, 助教 (10783764) [Withdrawn]
大植 崇 兵庫大学, 看護学部, 准教授 (80607789)
大植 由佳 兵庫大学, 看護学部, 准教授 (10612450)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 中途採用者 / 職場適応 / 女性看護師 / 転職 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,「女性看護師の転職による職場適応過程のプロセスと再適応の関連要因の解明」である. 2021年度は,転職を経験した女性看護師へのインタビュー結果を基に質問紙調査を実施したが,COVID19の影響で調査期間と範囲を延長、西日本7県482施設に文書で依頼し,71施設の協力をうけた.2022年度は,質問紙調査結果の分析とインタビュー結果を論文化した. 質問紙調査の回答者数は243名(WEB回答数146名, 調査用紙回答数97名)で 212名(有効回答率87%)を解析対象とした.平均年齢27.6歳,最終学歴は専門学校卒50.2%,看護師経験年数6.09年,転職平均回数1.47回,前職在職期間3.96年,パートナーなし55.4%,子供なし88.8%であった.調査用紙はニコルソンのトランジションモデルの4つの局面に分類し,各局面で因子分析(主因子法,プロマックス回転)を行った.結果,〈準備〉局面4因子,〈遭遇〉局面6因子,〈順応〉局面3因子,〈安定化〉局面2因子が抽出された.<遭遇〉局面の6因子は,転職前の職場や予測との違いに直面と直面した課題へのサポートを意味する因子であった.〈遭遇〉で直面した状況や課題に取りくむ中で組織のサポート体制を実感できることは,〈順応〉〈安定化〉の局面に進む重要な支援であると考えられた. インタビュー調査分析では,転職看護師の職業アイデンティティは,ある程度形成された状態で転職を準備し,転職後は前職の業務内容との不一致に遭遇するが, 転職前の仕事経験を活かして職場に順応しており,最終的には職業人としての自己概念がより安定化する傾向がうかがえた. 女性看護師の転職による職場適応過程は4局面で説明され,転職前の経験と準備,特に職業アイデンティティの一定程度の形成及び,前職との業務内容との不一致に順応する組織のサポートが再適応に影響することが示唆された.
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