2019 Fiscal Year Research-status Report
「看護する身体」を育成する教育プログラムの開発~現状調査と学生の学びの質的研究~
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18K10198
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Research Institution | Nagano College of Nursing |
Principal Investigator |
伊藤 祐紀子 長野県看護大学, 看護学部, 教授 (50295911)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阿部 正子 新潟県立看護大学, 看護学部, 准教授 (10360017)
那須 淳子 長野県看護大学, 看護学部, 助教 (10613151)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 看護 / 看護教育 / 身体 / 身体性 / 相互身体 / 身体知 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和元年度は、「対象者と相互作用しながら看護する身体」に関する基礎看護学教育の現状について、国内外の教育現場の現地調査その動向を捉えることを目的にして研究活動を実施した。海外の2つの大学への視察、およびディスカッションのための調整を進めた。期間は、令和2年2月29日~3月6日まで、対象施設はサンフランシスコ大学、サミエル・メリット大学である。主な調査内容は、シミュレーション教育現場の視察、シミュレーション教育担当の教員と「看護する身体育成に関するディスカッション、情報交換である。先方大学の担当者とタイムテーブルを作成し、渡航するばかりとなっていた。しかし、新型コロナウイルスの世界的感染拡大に伴い米国への海外渡航制限が強化され、中止せざる負えなくなった。現在も再開、再設定の目途は立っていない。国内施設への変更も不可能な状況のため、現地調査による成果は得られていない。 身体に関する文献研究は、昨年検討した研究論文21件に加えて今年度、著書15件も含めて検討し、分析を進めている。令和2年度中には文献研究として論文投稿の予定である。 看護学生が基礎看護教育を受け、臨地実習の体験を通じて、どのように「看護する身体」を生成していくのか、そのプロセスを明らかにするという目的への取り組みとして、実践的グラウンデッドアプローチ(M-GTA)を研究方法として採用する予定である。そのために研究会、研修会に参加してその技法の研鑽を進めている。学生を研究参加者とする質的研究の研究構想立案中である。 次年度、研究最終年を迎えため、国内外の教育現場の現地調査の実現は難しい状況にあり、今後の社会情勢および動向を見極めて延期・延長、中止の判断をする必要がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
当初予期していなかったこととして、新型コロナウイルスの感染拡大による影響が大きい。 直接的な影響としては、現地調査の中止、共同研究者との研究打ち合わせの制限、面接によるデータ収集の難しさがある。 間接的な影響としては、オンライン授業への切り替え作業、授業準備にかなりの時間が割かれ研究時間が確保できない状況にある。
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Strategy for Future Research Activity |
国内外の教育現場の現地調査については、今後の社会情勢および動向を見極めて延期・延長、中止の判断をするなど当初の計画を変更する必要がある。 身体に関する文献研究および学生を対象とした質的研究は計画通り進めるため、リモート会議などを導入して研究打ち合わせ、検討を実施し、研究を推進させる。データ収集は、個人情報保護の観点から、オンラインでの実施は避けた方がよいため、上記同様情勢、動向を見極めて、実施するよう計画する。
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Causes of Carryover |
OA関連機器(カメラ、マイク、スピーカー)などの購入費。理由:新型コロナウイルス感染症により、県境を越えての自由な往来ができなくなったため、共同研究者間でのリモート会議、打ち合わせが必要となった。
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