2023 Fiscal Year Annual Research Report
Development a maternal and neonatal care system for infection control and prevention of group B Streptococcus disease
Project/Area Number |
18K10391
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
脇本 寛子 名古屋市立大学, 大学院看護学研究科, 教授 (40336706)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
矢野 久子 名古屋市立大学, 大学院看護学研究科, 教授 (00230285)
長谷川 忠男 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (10314014)
佐藤 剛 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 准教授 (80326149)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 看護学 / 感染症 / 母子感染予防 / GBS / 薬剤感受性 / 血清型 / CovR/S / MLST型 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,新生児GBS感染症予防のために,新生児GBS感染症の発症要因を明らかにすることおよび新生児敗血症髄膜炎発症GBS株と非発症GBS株の微生物学的な異同を明らかにすること(第一研究),GBS保菌妊産褥婦への予防対策とケアを明らかにすること(第二研究)を目的としている. 第一研究は,多施設における早発型GBS感染症および遅発型GBS感染症の発症状況と発症頻度を明らかにすることである.2017年から2021年までに5施設で,新生児GBS感染症を発症した児とその母の情報収集を完了した.GBS感染症は,確定例(無菌である血液および髄液からGBSが検出)と疑い例(血液および髄液以外からGBSが検出)に分け,発症日齢により早発型(日齢0~6)と遅発型(日齢7~89)に分けた.早発型の発症率(院内出生児の発症数/院内出生数×1,000)を算出した.早発型7例(確定例6例,疑い例1例),遅発型15例(確定例14例,疑い例1例)であった.早発型の院内出生児は2例,院内出生数は22,205例であり,発症率は0.09(出生千対)であった.早発型確定例6例は,全て正期産であり,危険因子(破水,発熱)があったのは1例のみであった.GBSスクリーニングは6例全てで実施されており,6例は陰性であった.遅発型確定例14例の院内出生児7例のうち5例は母体搬送症例であった.遅発型確定例14例中9例は早産であった.早発型GBS感染症発症の背景にはGBSスクリーニングによる偽陰性が要因の一つであることが示唆された.早発型GBS感染症をさらに減少させるためには,GBSスクリーニングにおいて偽陰性が少なくなる対応が今後の課題と考えられた.第二研究は,すでにGBS陽性産婦とその家族への支援として公表した.
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