2018 Fiscal Year Research-status Report
Development and evaluation of birth animation software for maternal safety and satisfying of maternal and husbands
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18K10409
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Research Institution | Osaka Medical College |
Principal Investigator |
佐々木 綾子 大阪医科大学, 看護学部, 教授 (00313742)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹 明美 大阪医科大学, 看護学部, 講師 (30344568)
大道 正英 大阪医科大学, 医学部, 教授 (10283764)
土手 友太郎 大阪医科大学, 看護学部, 教授 (10257868)
近澤 幸 大阪医科大学, 看護学部, 助教 (90826306)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 分娩アニメーションソフト / 産婦 / 夫 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究遂行上、まずデジタルコミュニケーション支援ツールを開発した。 1.目的:産婦の安全と夫も含めた満足な分娩のための3次元分娩アニメーションソフトを開発する。 2.方法:1)期間:平成30年7月~平成31年3月 2)開発手順:(1)イラスト原案を研究者が立案した。(2)イラスト原案をもとに外部担当者と研究者が連携しイラスト作成した。(3)イラストをもとにシステム外部担当者と研究者が連携し、3次元分娩アニメーションでつなぐデジタルコミュニケーション支援ツールを開発した。3.結果:既開発システムでは1)専用表示システムで内診後パラメータ(ビショップスコア修正版)入力。2)組合せに応じた正面画像・側面画像を表示。児頭下降図(母体の正面・側面から見た図:-3~+3の7パターン、正常回旋と異常回旋の計2パターン)。3)タップによる拡大・縮小機能を設定した。これらに加え新たに4)「初産 時間のめやす図」「経産 時間のめやす図」のタッチボタンを設定した。さらに、分娩経過の理解度、時間的な見通しがもてるよう、5)「陣痛開始から赤ちゃん誕生までのめやす図」の0-10cm子宮口開大度とリンクさせた。6)タブレット型パソコン2台にインストールした。7)個々の入力プロセスは保存できないシステムとした。8)海外での使用もふまえ、英語版も作成した。4.考察:骨盤内で起こっている分娩現象は、娩出近くになるまで直接見ることができず、産婦と家族はイメージしにくい。安全な分娩実現のために産婦と分娩に立ち会う機会の多い夫が分娩管理に参加し、分娩進行状況を知ることは帝王切開をはじめとするリスク回避につながる。さらに、分娩の満足を高め、育児期によい影響を及ぼすことが期待できる。しかし、産婦と夫の分娩現象の理解度やニーズの実態、理解による効果は明らかでない。2019年度は評価のためのデータ収集を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究全体の概要を倫理審査委員会や協力施設に説明するため、まず、イラスト原案作成、作成したイラストをもとにシステム外部担当者と研究者が連携し、3次元分娩アニメーションでつなぐデジタルコミュニケーション支援ツールを開発した。しかし、作成に予想より時間を要したため、実際の調査ができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
介入群・対照群のデータ収集 1. 研究の方法1) 研究デザイン: 2群横断比較介入研究、2) 研究期間:所属施設とデータ収集施設の倫理審査委員会承認後から平成33年3月。3) データ収集方法と手続き:(1) データ収集方法 介入群(産婦と夫)100組:① 妊娠末期:共同研究者(助産師)が参加者に研究参加の依頼・説明し、説明書を渡す。② 分娩入院時:研究協力者(助産師)が同意書提出を依頼、同意書確認する。③ 分娩第1 期(陣痛周期10 分毎の陣痛発来から子宮口全開大まで)2 期(子宮口全開大から胎児娩出まで):共同研究者(助産師)が「分娩アニメーション」をインストールしたタブレットを用い、内診後分娩経過を説明する。④ 内診所見は、研究協力者(助産師)が診療録のパルトグラム(分娩経過図)に記録する。⑤ 産褥1日目:研究協力者(助産師)が、褥婦と夫に無記名自記式質問紙を配付する。内容は、対象の特性、妊娠中の分娩経過理解度、分娩状況、分娩後の分娩経過理解度、出産体験自己評価尺度(短縮版)(褥婦のみ)、出産体験満足度(夫のみ)、分娩アニメーションの評価(多肢選択法、リッカート法)、自由意見である。回収は、質問紙に添付した封筒に回答した質問票を入れ、病棟内の他者の目に触れにくい場所に設置した回収箱で回収する。⑥ 産褥4日目の個別退院指導時:研究協力者(助産師)が褥婦に通常業務のバースレビュー(出産の振り返り)を行い、分娩経過に対する質問を受ける。⑦ 研究責任者が、1回/2週を目安に、調査用紙を回収する。 対照群(産婦と夫)100組:通常の口頭説明を行う。その他は介入群と同様である。
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Causes of Carryover |
研究全体の概要を倫理審査委員会や協力施設に説明するため、まず、イラスト原案作成、作成したイラストをもとにシステム外部担当者と研究者が連携し、3次元分娩アニメーションでつなぐデジタルコミュニケーション支援ツールを開発した。しかし、作成に予想より時間を要したため、実際の調査ができなかった。 産婦と夫の分娩進行の理解度に関する実態調査・助産師の分娩進行の説明に関する介入前実態調査と介入後の調査のため以下の経費が必要である。 1.消耗品(インクカートリッジ、印刷用紙、封筒、USBなど)・文房具が必要である。 2.情報収集・調査依頼のための旅費が必要である。 3.謝品が必要である。
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