2019 Fiscal Year Research-status Report
Development and evaluation of birth animation software for maternal safety and satisfying of maternal and husbands
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18K10409
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Research Institution | Osaka Medical College |
Principal Investigator |
佐々木 綾子 大阪医科大学, 看護学部, 教授 (00313742)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹 明美 大阪医科大学, 看護学部, 講師 (30344568)
大道 正英 大阪医科大学, 医学部, 教授 (10283764)
土手 友太郎 大阪医科大学, 看護学部, 教授 (10257868)
近澤 幸 大阪医科大学, 看護学部, 助教 (90826306)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 分娩アニメーションソフト / 産婦 / 夫 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.目的:産婦の安全と夫も含めた満足な分娩のための3次元分娩アニメーションソフトの効果を明らかにする。 2.方法:産婦・夫を対象に分娩アニメーションを用い介入群のデータを収集する。 3.結果:初産6組(産婦・夫各6名)、経産7組(産婦・夫各7名)のデータを分析した。1)産婦の結果:(1)妊娠中より分娩後の方が、初産は「子宮口開大度」、経産は、「子宮口開大度」「児頭下降度」「回旋」「破水」において有意に理解度が高かった。「分娩進行の理解」は、初・経産とも全員が「非常にそう思う」「ややそう思う」と答えていた。(2)「出産体験自己評価尺度(短縮版)では、初・経産とも全員が「自分のお産の経過を教えてもらえた」において「非常にそう思う」「ややそう思う」と答えていた。(3)分娩アニメーションが経過の理解に役に立ったかについては初・経産とも全員が「役に立った」「少し役にたった」と答えていた。(4)意見では「簡潔でわかりやすかった」などがあった。2)夫の結果:(1)妊娠中より分娩後の方が、初産は「子宮口開大度」「児頭下降度」「回旋」、経産は、「子宮口開大度」「児頭下降度」「回旋」「破水」において有意に理解度が高かった。「分娩進行の理解」は、初・経産とも全員が「非常にそう思う」「ややそう思う」と答えていた。出産の満足度では、「自分にとって満足な出産」は「非常にそう思う」「ややそう思う」が92%であった。分娩アニメーションが経過の理解に役に立ったかについては初産・経産とも全員が肯定的に評価していた。 4.考察:産婦・夫とも、妊娠中より分娩後の理解度が初産・経産とも有意に高かったこと、産婦の出産体験自己評価尺度のうち「自分のお産の経過を教えてもらえた」が全員肯定的であったこと、分娩アニメーションの評価では全員が肯定的だったことから、分娩アニメーションが産婦と夫の分娩理解、満足度に効果があったと考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナ肺炎の影響で対象施設の面会制限が行われ、夫立ち合い分娩を行う対象者が予定より少なくなった。
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Strategy for Future Research Activity |
介入群・対照群のデータ収集 研究の方法1) 研究デザイン: 2群横断比較介入研究、2) 研究期間:2020年4月から2021年3月。3) データ収集方法と手続き:データ収集方法 (1)介入群(産婦と夫)40組:① 妊娠末期:共同研究者(助産師)が参加者に研究参加の依頼・説明し、説明書を渡す。② 分娩入院時:研究協力者(助産師)が同意書提出を依頼、同意書確認する。③ 分娩第1 期(陣痛周期10 分毎の陣痛発来から子宮口全開大まで)2 期(子宮口全開大から胎児娩出まで):共同研究者(助産師)が「分娩アニメーション」をインストールしたタブレットを用い、内診後分娩経過を説明する。④ 内診所見は、研究協力者(助産師)が診療録のパルトグラム(分娩経過図)に記録する。⑤ 産褥1日目:研究協力者(助産師)が、褥婦と夫に無記名自記式質問紙を配付する。内容は、対象の特性、妊娠中の分娩経過理解度、分娩状況、分娩後の分娩経過理解度、出産体験自己評価尺度(短縮版)(褥婦のみ)、出産体験満足度(夫のみ)、分娩アニメーションの評価(多肢選択法、リッカート法)、自由意見である。回収は、質問紙に添付した封筒に回答した質問票を入れ、病棟内の他者の目に触れにくい場所に設置した回収箱で回収する。⑥ 産褥4日目の個別退院指導時:研究協力者(助産師)が褥婦に通常業務のバースレビュー(出産の振り返り)を行い、分娩経過に対する質問を受ける。⑦ 研究責任者が、1回/2週を目安に、調査用紙を回収する。 (2)対照群(産婦と夫)40組:通常の口頭説明を行う。その他は介入群と同様である。
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Causes of Carryover |
新型コロナ肺炎の影響で対象施設の面会制限が行われ、研究に遅れが生じたため、次年度使用額が生じた。 次年度は、産婦と夫の分娩進行の理解度に関する調査のため以下の経費が必要である。 1.消耗品(インクカートリッジ、印刷用紙、封筒、USBなど)・文房具が必要である。 2.情報収集・調査のための旅費が必要である。3.対象者への謝品が必要である。
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