2018 Fiscal Year Research-status Report
先天性心疾患をもつ幼児の主体性を育むための看護支援モデルの構築
Project/Area Number |
18K10426
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
田畑 久江 札幌医科大学, 保健医療学部, 講師 (60323408)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今野 美紀 札幌医科大学, 保健医療学部, 教授 (00264531)
浅利 剛史 札幌医科大学, 保健医療学部, 講師 (40586484)
水野 芳子 東京情報大学, 看護学部, 講師 (20730360)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 先天性心疾患 / 幼児 / 主体性 / 看護支援モデル / デルファイ法 |
Outline of Annual Research Achievements |
先天性心疾患をもつ幼児の主体性を育むための看護支援モデル構築のために、先天性心疾患をもつ幼児に関わっている熟練看護師を対象に、調査用紙を用いて先天性心疾患をもつ子どもの主体性に関する認識と先天性心疾患をもつ幼児の主体性を育むための実践について調査を行った。全国48施設84名の熟練看護師が対象となった。 先天性心疾患をもつ子どもの主体性に課題を感じたことがあるかという質問に、感じたことがある・少しあると回答したのは54名(64.3%)であった。また、先天性心疾患をもつ子どもの主体性が病気による背景によって異なると感じたことがあるかという質問に、診断名では30名(35.7%)、病状では46名(54.8%)、生活上の制限では51名(60.7%)が感じたことがある・少しあると回答した。 先天性心疾患をもつ幼児の主体性を育むための支援をしたことがあったのは51名(60.7%)であった。具体的な支援を自由記述で得て、質的記述的分析を行い38サブカテゴリー、8カテゴリーが抽出された。【先天性心疾患をもつ幼児が安心できる環境を作る】【先天性心疾患をもつ幼児のペースに合わせ意見を尊重する】【先天性心疾患をもつ幼児の自分のことという認識を促す】【先天性心疾患をもつ幼児が幼児なりに対処できるよう働きかける】【先天性心疾患をもつ幼児ができたことを周囲の大人みんなで褒める】【先天性心疾患をもつ幼児ができることを家族に伝え一緒に自立を促す】【先天性心疾患をもつ幼児の家族を支える体制を作る】【先天性心疾患をもつ幼児が手段生活を送れるように家族を通じて園・多職種と連携する】である。このカテゴリー・サブカテゴリーを項目とした調査用紙を作成し、デルファイ法にて同意の程度と各項目への意見を集約して精錬を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画通り、先天性心疾患をもつ幼児に関わっている看護師を対象とした調査を行うことができている。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、デルファイ法にて先天性心疾患をもつ幼児に関わっている看護師からの意見を集約して、「先天性心疾患をもつ幼児の主体性を育むための看護支援モデル」を精錬している。これを、実際の看護師に試行してもらった上での意見を集約して、さらに看護支援モデルを精錬していく。
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Causes of Carryover |
対象者を募り、研究計画を実施していく際に、対象者の所属する施設の倫理審査を受けるために数か月の期間が必要なこともあった。また、次年度に遠方の施設の対象者からインタビューにてデータを得る必要もあり、旅費を必要としている。
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