2020 Fiscal Year Research-status Report
先天性心疾患をもつ幼児の主体性を育むための看護支援モデルの構築
Project/Area Number |
18K10426
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
田畑 久江 札幌医科大学, 保健医療学部, 准教授 (60323408)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今野 美紀 札幌医科大学, 保健医療学部, 教授 (00264531)
浅利 剛史 札幌医科大学, 保健医療学部, 講師 (40586484)
水野 芳子 東京情報大学, 看護学部, 講師 (20730360)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 先天性心疾患 / 幼児 / 主体性 / 看護支援モデル / デルファイ法 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、先天性心疾患をもつ幼児の主体性を育むための看護支援モデル構築のために、2つの研究を行った。まず、先天性心疾患をもつ幼児にかかわる全国の熟練看護師を対象とし、3段階のデルファイ法を実施して看護支援モデルを作成した。そして、この看護支援モデルを熟練看護師に施行してもらった上での意見を収集し、看護支援モデルの精錬を行った。 先天性心疾患をもつ幼児の主体性を育むための看護支援モデルの試行には、デルファイ法参加者5名と新たなネットワークサンプリングにて得られた3名の合計8名が対象となった。対象者が6か月程度看護支援モデルを試行した後にインタビューにて意見を得た。インタビュー内容より、324コード、46サブカテゴリー、12カテゴリーが抽出された。以下、カテゴリー内の幼児とは、先天性心疾患をもつ幼児を指す。 熟練看護師は、看護支援モデルを試行することで【家族と前向きに話し合い、幼児への対応方法を一緒に考える機会】となり、看護支援モデルは【幼児の主体性を育むための看護の視点が明確であり今後も活用】したいなどとと肯定的な評価をした。その一方で、【幼児の関心の確認、わかるように説明、他の園児への答え方などへのかかわりは困難】【家族の協力がないと幼児への介入は困難】などの意見も得た。また、熟練看護師は、【幼児には力があるので、周囲の大人が作るのは制限ではなく幼児ができる環境】であり、【家族の頑張りを認め気持ちに配慮することが大事】であることなどを認識していた。また、看護支援モデルの改善点として【「制限」「症状」ではなく前向きな表現に修正】【様々な場の看護師が活用できるようにあると良い具体例】などの意見を得た。 これらの熟練看護師の意見をもとに看護支援モデルを精錬し、最終版を作成して報告していく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
看護支援モデルを試行した上での意見を得て精錬し、先天性心疾患をもつ幼児の主体性を育むための看護支援モデルの最終版作成の段階に進むことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
先天性心疾患をもつ幼児の主体性を育むための看護支援モデルの最終版より報告書を作成し、これまでの研究成果を論文発表していく。また、対象となった熟練看護師より、看護支援モデルは有用であるが、様々な場の看護師が同じように実施できるかは難しいといった意見もあり、今後は、先天性心疾患をもつ幼児の主体性を育むためには、どんなタイミングでどの場の看護師が実践していったら良いかを明確にしていきたい。
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Causes of Carryover |
今年度、複数の関連する学会に参加する計画を立てていたが、全てweb開催となったため、旅費が残ることとなった。次年度は先天性心疾患をもつ幼児の主体性を育むための看護支援モデルの最終版を完成させて、報告書を作成し、研究対象者や関連機関に送付していく予定である。
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Research Products
(3 results)