ファミリーパートナーシップモデルに基づく育児支援ー支援者の人材育成への方略ー

2020 Fiscal Year Research-status Report

• Project/Area Number: 18K10441
• Research Institution: Japan Health Care College
• Principal Investigator: 草薙 美穂 日本医療大学, 保健医療学部, 教授 (90326554)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 澤田 優美 札幌保健医療大学, 保健医療学部, 准教授 (00585747) ; 三國 久美 北海道医療大学, 看護福祉学部, 教授 (50265097) ; 斉藤 早香枝 札幌保健医療大学, 保健医療学部, 教授 (50301916)
• Project Period (FY): 2018-04-01 – 2022-03-31
• Keywords: 育児支援 / 乳幼児精神保健 / 児童虐待予防

Outline of Annual Research Achievements

本研究は、欧州で普及しているファミリーパートナーシップモデル（Family Partnership Model,以下FPM）に基づく育児支援を、わが国の早期育児支援プログラムとして取り入れ実施し、その有効性について検討することを目的としている。
これまで、2018年度の準備期間（文献検討、関連学会への参加による専門知識の深化、関連機関からの情報収集）を経て、2019年度は研究構成員でFPMに基づく育児支援の学習会を開催し、実施予定の研修会の企画に取り組んできた。研究計画の段階では、本研究の研究対象者としてこんにちは赤ちゃん事業に携わっている訪問スタッフを予定していたが、それ以前に訪問スタッフを統括している保健センターの保健師に対して、FPMに基づく育児支援の理解と周知が必要であるとの見解から、研修会の実施を、①保健師、②訪問スタッフの2段階にすることとした。保健師への研修会の実施は、連絡調整ののち、2020年1月以降の予定で進めていたが、新型コロナウイルス感染の拡大、それに伴う保健師の対応業務と重なり、2020年度の研修会の実施が困難となり現在に至っている。
したがって本研究は、2020年度が最終年度であったが、上記の理由により研究の1年間延長を申請し、2021年度は、開催が滞っている研修会のの実施と評価を行う予定である。

Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

2020年度の計画では、FPMに基づく育児支援スキルに必要な研修会を、保健師とこんにちは赤ちゃん事業に携わる訪問スタッフに実施し、研修会運営の評価と受講者のスキル向上に関する評価を行い、研修会の効果・有効性を明らかにすることであった。これまでの計画遂行の遅れと、2020年度の新型コロナウイルス感染の流行による本研究の要である研修会開催の中止により、現在研究が中断している状況である。このことから、研修会運営の評価および受講者に関する評価ができておらず、2020年度（最終年度）の計画が遅れていると判断し、1年間の延長申請を行った。

Strategy for Future Research Activity

2021年度は、研修会開催とその評価を行う予定だが、コロナ禍において、研究対象者である保健師への本研究の実施は困難であると判断した。また、研修会は、感染予防の観点から対面ではなくリモート等での開催が望ましいと考えている。したがって、研究対象者の一部変更および研究方法・内容の再検討を行い、開催が滞っている研修会の実施と評価を行う予定である。また、研究期間の延長と内容の変更に伴い、所属機関の研究倫理審査を再申請し、研究続行の承認を得る予定である。

Causes of Carryover

本研究で2020年度に予定していた研究対象者への研修会の開催が新型コロナウイルス感染拡大のため実施できなかったことによる開催費の未使用。また、研究成果の報告のための学会参加辞退による参加費の未使用。これらが使用額の生じた理由である。
2021年度は、これらの実践と未使用の研究費の執行を予定している。