2021 Fiscal Year Research-status Report
母親の児へのボンディングおよび養育行動におけるオキシトシンの役割解明
Project/Area Number |
18K10446
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
大田 康江 順天堂大学, 医療看護学部, 准教授 (80650134)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 真理 文京学院大学, 看護学研究科, 特任教授 (20216758)
中山 仁志 順天堂大学, 医療看護学部, 准教授 (70514933)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | オキシトシン / 母子関係 / ボンディング |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、母親の児へのボンディングとオキシトシンとの関連に注目し、産後うつ、ひいては児童虐待の素因となる産後の母親のボンディング障害を妊娠期においての予測可能性を探索し、母子関係の構築支援のエビデンスを検証することである。 2021年度は、前年度に引き続きCovid19のパンデミックにより、研究協力施設より研究協力者のリクルートの中止要請が続いた。そのため昨年度から新たな研究協力が獲得できなかった。今年度は、妊娠初期・中期・後期・産後まで追跡できた対象者11名の抽出作業後凍結保存唾液サンプルのオキシトシン値およびコルチゾール値の測定実験を実施した。Covid19の感染拡大時期以降に採取されたサンプルのオキシトシン値が、感染拡大以前のものよりも低値を示す傾向があった。今後は質問紙調査の結果とともに仮説①妊娠期のオキシトシン値は、産後のオキシトシン値と関連する。仮説②妊娠期から産後のオキシトシン値は、母親の児へのボンディングと関連する。の検証を行っていく予定である。 研究協力施設の倫理委員会に進捗状況の報告を行うとともに期間の延長の申請も行った。Covid19の感染状況を鑑みながら研究協力者募集の再開を施設の方と交渉を行っていく予定である。新たな協力施設の可能性についても検討が必要であると考えている。 オキシトシン抽出作業である前処理は煩雑であり長時間を要し、この前処理抽出作業により、唾液中のOX濃度は、元来低値なため、オキシトシン濃度が検出限界を下回ることがみられた。この課題解決のため前処理が不要な新たなサンプル採取方法の可能性を検討も行っていく必要があると考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
Covid19のパンデミックにより研究対象者の募集が協力施設の要請により中止が持続していたため
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Strategy for Future Research Activity |
今年度2022年度は、Covid19の感染状況を鑑みながら研究協力者募集の再開していく。新たな協力施設の可能性も検討する。回収ずみの唾液サンプルの実験結果および質問紙調査の結果を詳細分析していく。
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Causes of Carryover |
データ測定分析のための試薬および測定機器等を2021年度の経費として計上していたが、実験が実施できていないため測定機器およびELISAキットの購入にあてていく予定である。
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Research Products
(1 results)