2018 Fiscal Year Research-status Report
第1子に障がいをもつ児の両親が2児の親となることへの支援プログラムの開発
Project/Area Number |
18K10447
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
坪田 明子 上智大学, 総合人間科学部, 助手 (10324691)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
礒山 あけみ 上智大学, 総合人間科学部, 准教授 (00586183)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 親となること / 第2子 / 妊娠 / 家族支援 / 家族役割獲得 / 障がい児 / 助産師 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、第1子に「障がいを持つ児を養育する母親および父親が2児の親になることへの支援プログラムの開発」を目的とする。本研究計画では、1)第1子に障がいを持つ児を養育する母親および父親の第2子妊娠に関する主観的体験と支援ニーズを明らかにする、2)母親および父親の語りを分析し、障がいを持つ児の母親および父親にむけた2児の親になることへの支援プログラムを開発する、3)勤務助産師の協力を得て、支援プログラムの妥当性の検証と実施評価を行う。これらの取り組みにより、障がいを持つ児の親が第2子を迎えるにあたっての不安を解消し、健やかな妊娠・出産を迎えるための支援を整えることで、健常児の親だけでなく障がいをもつ児の親を含めた全ての家族に対し、健やかな家族役割獲得への支援ができる。 今年度は、障がいをもつ児の親、次子妊娠、家族役割関連の文献検討を行った。それらをもとにインタビューガイドを作成し、対象者1名に対し半構造的インタビューにて調査を実施した。調査結果を逐語録にし、家族役割に関する研究に精通した教授に複数回にわたりスーパーバイズを受け、質的記述的に分析を行った。結果、障がいのある児の親は、児の出生時に【生まれた我が子が障がいをもっていたことへの混乱】があったが、【健常児も障がいのある子も子育てに手がかかるのは同じ】と捉え、次子妊娠についても【パートナーの気持ちに寄り添いながら、度重なる夫婦の話し合い】をしていた。現在、結果を国際学会にて発表すべく準備を進めているところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成30年度中にインタビュー調査終了を計画していたが、倫理委員会承認および対象施設の協力許可を得るのに時間を要し、年度内は1名のみの調査実施となった。 対象者のリクルートは進んでおり、調査協力の内諾は得ているため、次年度はインタビューを実施しデータ分析をすすめていく。
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Strategy for Future Research Activity |
平成31年度は、早々にインタビュー協力者と調整して調査を実施していく。次に、インタビューデータを質的記述的に分析する。 それらの結果をふまえ、対象者のニーズに即した支援プログラムについて目的・目標および内容・方法を明確化し、支援プログラムの開発を行う。作成にあたっては、内容の妥当性と信頼性を得るために、研究分担者および家族役割関連および社会福祉学を専門としている研究者ならびに臨床・地域の助産師と検討を重ねる。 支援プログラムを実施し、作成したアウトカム測定用具およびインタビューにより、支援プログラムの有効性を評価する。
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Causes of Carryover |
平成30年度にインタビュー調査を終了する予定であったが、倫理委員会の承認および対象施設の承諾に時間を要し、まだ途中である。リクルートはすすんでおり、インタビュー協力の内諾は頂いているため、次年度に実施する。そのため、当該年度に計上していたデータの逐語録作成に伴う予算について、次年度に使用予定である。
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