2019 Fiscal Year Research-status Report
産褥期にある母親の自律神経機能の疲労度解析による授乳支援プログラムの開発
Project/Area Number |
18K10450
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Research Institution | Musashino University |
Principal Investigator |
那須野 順子 武蔵野大学, 看護学部, 講師 (20513211)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高山 奈美 武蔵野大学, 看護学部, 講師 (00459132)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 授乳支援 / 疲労度 / 自律神経機能 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、産褥期にある母親の自律神経機能の疲労度解析による授乳支援プログラムの開発を目的とし、下記の3つの研究で構成している。 研究Ⅰ:産後早期の母親の疲労度と母乳分泌量の関連を明らかにする。 研究Ⅱ:産後早期の疲労度に合わせた授乳支援プログラムの作成を行う。 研究Ⅲ:自律神経機能の疲労度解析による授乳支援プログラム介入を実施し、産褥早期の母親の疲労の視点から授乳支援プログラムの評価をする。 当該年度は、研究Ⅰの調査を進めており、産後早期の母親の疲労度と母乳分泌量の関連を明らかにするため、第一段階として一部施設における産褥期の母親の疲労度のうち、疲労状況の実態と授乳状況について明らかにした。結果、授乳方法や授乳回数、1回の授乳時間による疲労状況に違いは見られなかったが、腰背部と肩の痛みやだるさを感じている母親が多い状況にあった。また肩の痛みやだるさのある母親は、より睡眠不足を感じていた。さらに腰部に痛みやだるさがある母親は、睡眠不足だけでなく、身体・心の疲れ、育児の疲れを感じていた。そのため、昼夜問わず行われている授乳の影響は産褥期にある母親の疲労を増大させている可能性があり、心身ともにリラックスした授乳方法の支援とともに身体症状の緩和を兼ねた授乳支援プログラムの必要性が示唆された。さらに研究を進め、産後の疲労そのものの定量化・視覚化とともに、母親の心身の疲労状況に合わせた効果的な授乳支援について検討を行っていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本研究における疲労度の可視化の分析に時間を要していること、また内諾を得ている一部施設との調査実施方法の検討を重ねているため。
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Strategy for Future Research Activity |
客観的指標である疲労度の可視化の分析を進めるとともに、現在実施方法について病棟の研究担当者とともに検討を重ねている調査実施施設での調査を実施していく。ただし、コロナの感染拡大に伴い、病院での調査実施には時間を要する可能性がある。
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Causes of Carryover |
(理由)これまでの研究経過から疲労度解析の方法について再考が必要となり、自律神経機能の疲労度解析に用いる機器の選定を行っていたこと、実施施設との調査方法の検討に時間を要していることから、機器のレンタルの実施に至らなかった。 (使用計画) 調査施設との調査方法の検討が終了した時点で、調査のための機器のレンタルを行う。
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