2020 Fiscal Year Research-status Report
血友病をもつ学童期の子どもの包括的口腔ケアプログラムの開発
Project/Area Number |
18K10455
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Research Institution | Fukuoka Nursing College |
Principal Investigator |
青野 広子 福岡看護大学, 看護学部, 講師 (50733870)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
飯野 英親 福岡看護大学, 看護学部, 教授 (20284276)
松尾 陽子 久留米大学, 医学部, 助教 (90368910)
大園 秀一 久留米大学, 医学部, 講師 (10309784)
中村 加奈子 福岡看護大学, 看護学部, 講師 (90584516)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 血友病 / 学童期 / 歯科受診 / 口腔保健行動 / 口腔内出血 / 止血管理 / 成長発達 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、学童期における血友病児と母親の口腔保健行動の現状と課題を抽出することである。6~18歳の血友病児の母親11名を対象に、わが子の普段の生活と止血管理の状況・子どもの口腔内環境の現状・口腔保健行動の現状・成長に伴う気がかりについて半構造化インタビューを行った。6~12歳の血友病児の母親からは、現在の事象を中心とした語りを、また、13~18歳の血友病児の母親からは、わが子が学童期の頃を振り返った語りを得ることができた。結果は、6~12歳の血友病児の母親6名と13~18歳の血友病児の母親5名のそれぞれで分析した。 13~18歳の血友病児の母親は、わが子が学童期であった当時、わが子の口腔内にトラブルが起きた時の歯科受診の方法や口腔ケアに自信がもてない状況だった。母親は、血友病だからこそ必要な口腔保健行動の認識があいまいな中、手探りでわが子の口腔内出血へ対応していた。子どもの口腔内出血の原因は、乳歯から永久歯への交換によるものや外傷が多かった。わが子が学童期のただなかにある6~12歳の血友病児の母親は、わが子に対する口腔ケアと口腔内の止血管理について自信がもてない状況の中、特に、子どもの発達に伴う口腔内のトラブルの予測ができず、対処の準備が不足している状況だった。子どもの口腔内出血の原因は、13~18歳の子どもが学童期当時と同様だった。学童期の血友病児と母親は、血友病特有の口腔内出血の予防と対処の方法、口腔ケアの方法、子どもの口腔発達に伴う口腔内トラブルの特徴に関する情報が不足していることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
質的研究を踏まえた量的研究における、質問紙調査に難航した。2020年1月以降は、新型コロナウイルス感染症流行に伴う緊急事態宣言の発令と医療機関のひっ迫、感染予防の観点より、研究協力機関、および、対象者へのアクセスが困難であった。
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Strategy for Future Research Activity |
対象者への質問紙調査を計画し、学童期血友病児の口腔保健に対するニーズを抽出する。対象者、および、研究協力機関へのアクセスは、新型コロナウイルス感染症予防と対象者、および、研究協力機関への負担を考慮した方法を選択する。また、新型コロナウイルス感染症流行状況により、計画している研究協力機関での調査が困難な場合は、研究協力機関の拡大を検討する。
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Causes of Carryover |
2020年1月以降は、新型コロナウイルス感染症流行に伴う緊急事態宣言の発令と医療機関のひっ迫、感染予防の観点より、研究協力機関、および、対象者へのアクセスが困難だった。従って、研究に関する必要経費を使用することができなかった。
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Research Products
(4 results)