2018 Fiscal Year Research-status Report
発達障害の診断前の児の親の養育レジリエンス向上-基本的生活習慣の習得を目指して-
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18K10477
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Research Institution | Fukuoka Prefectural University |
Principal Investigator |
江上 千代美 福岡県立大学, 看護学部, 教授 (50541778)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 美智子 宮崎県立看護大学, 看護学部, 教授 (30249700)
塩田 昇 福岡県立大学, 看護学部, 講師 (30573638)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 養育レジリエンス / 発達障害のある小児 / 基本的生活習慣 |
Outline of Annual Research Achievements |
【目的】本研究は発達障がいの診断がつく前の児の親の養育レジリンスを高め、発達障がい児への効果的な養育が行われることを目的とする。初年度は行政、医療、保育園、子育て支援センターおよび家庭教育支援チームとの連携を図り、ポピュレーションアプローチとしてのトリプルP導入時期および内容について検討を行う。【方法】発達障がいの診断がつく前の親へトリプルPを活用した家庭教育支援の導入について検討会議を行う。試行的に、出産後の検診時に子どもとの感情や行動と効果的なかかわり方についてミニ講演会を開催し、参加した親から感想をもらう(自由記載方式)。【結果と考察】導入時期については、親子の状況や子どもの感情や行動に伴い出現する親の精神的健康や困難感等も異なることから産前、産後1年未満、2歳~就学前の子どもの親が受講できることを可能にする。開催については行政や医療機関の事業等を活用し連携を図る。産前は母親学級に組み込み、産後は訪問事業および1歳までの検診時、それ以降は定期的に開催するセミナー等によって、親の養育レジリエンスの向上と効果的に基本的生活習慣を身につけるための家庭教育支援を行う。2018年9月から2019年3月までの試行的に産後から産後1年までの親を対象に検診に組み込み(1回/月)に、親子関係の形成と子どもの自己肯定感を高めながら成長を促すかかわり方についてミニ講演会(30分)を実施した。参加者からは、「子どもは勝手に成長できると思っていた。」「親子関係のつくり方、子どもの感情や行動への前向きな励ましの必要性等について学んだ」という意見が聞かれた。また、兄弟児との喧嘩や夫の育児への協力、発達が遅れている児へのかかわり方についてミニ講演会終了後に相談を受けた。子育てについて学びたいという意欲がある一方で、子どもの困った行動へのかかわり方や夫の育児協力が課題となっっており、これらを含めた支援が必要である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
予定していた研究協力地域を研究実現可能性の点から変更した。これにより、当初予定をしていた計画が3ヶ月ほど遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
開催場所や対象者については包括支援連動会議メンバーとの調整会議を行う。ポピュレーションアプローチとして、産前、産後から産後1年、産後1年から就学前の子どもの親を対象に、トリプルPを開催する。トリプルP受講者にはアンケートを実施する(受講前、受講後、3ヵ月後)。
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Causes of Carryover |
予定していた研究協力地域を研究実現可能性の点から変更したために、当初予定していた2018年10月からの調査及び介入のための旅費及び謝金が残額として発生した。 翌年度は計画している予定と今年度できなかった計画を遂行し、3ヶ月ほど遅れている計画を軌道修正する予定である。
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