2023 Fiscal Year Annual Research Report
Developing a Practice Guide to Improve Quality of Activities (QOA) for Older Adults with Dementia
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18K10527
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Research Institution | Bukkyo University |
Principal Investigator |
白井 はる奈 佛教大学, 保健医療技術学部, 准教授 (90346479)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小川 真寛 神戸学院大学, 総合リハビリテーション学部, 准教授 (00732182)
西田 征治 県立広島大学, 保健福祉学部(三原キャンパス), 教授 (90382382)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 活動の質 / 認知症 / 作業療法 / 支援のポイント |
Outline of Annual Research Achievements |
認知症高齢者の活動の質(QOA:Quality of Activities)を高めるためのプラクティスガイドを開発した。活動の質評価法(A-QOA)講習会を受講した作業療法士らによって得られた認知症高齢者の活動場面262例のデータを質的に分析した。QOAを高める要因、低める要因から、どのような関わりや環境がQOAを高めるのかを導き出し、「活動の質を高める20のポイント」として整理した。これらの結果は書籍にまとめ、『認知症のある人の生活を豊かにする21の観察視点と20の支援ポイント A-QOAビギナーズガイド』(クリエイツかもがわ)として、2022年6月に出版した。
活動の質と、観察者が感じる主観の相関をみるために、スピアマンの順位相関係数を算出した。1169場面を分析対象とし分析を行ったところ、A-QOAの合計点と、観察者が判断した「本人にとっての意義」の相関係数は0.74であり、強い相関関係が認められた。観察者が感じている主観的な「本人にとっての意義」を、A-QOAで客観的に数値化できる可能性が見出された。この結果は、2023年6月に開催された、第24回日本認知症ケア学会にて「 認知症のある人の「活動の質」と観察者が感じる「本人にとっての意義」との相関」として発表し、石崎賞を受賞した。
活動の質を高める支援のポイントをエビデンスから明らかにし、書籍化したことは、認知症ケアに携わる作業療法士や介護福祉士などの初学者が臨床力を高める一助となったと考える。
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