2019 Fiscal Year Research-status Report
若年性認知症者就労支援スキル獲得のための職場内就労支援者向け学習プログラムの開発
Project/Area Number |
18K10624
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Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
池内 里美 金沢医科大学, 看護学部, 講師 (30727475)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
表 志津子 金沢大学, 保健学系, 教授 (10320904)
田中 浩二 金沢医科大学, 看護学部, 准教授 (40507373)
森河 裕子 金沢医科大学, 看護学部, 教授 (20210156)
入谷 敦 金沢医科大学, 医学部, 講師 (90595323)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 若年性認知症 / 就労支援スキルの獲得 / 学習プログラム |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度の目的は、2018年度に実施した若年性認知症の人へのインタビューデータを分析し,就労支援に必要なスキルを抽出し,概念化することであった。また情報収取として国内外での学会参加、中間成果報告として国際学会での学会発表を計画していた。中間成果報告および情報収集として2019年10月、オランダのハーグで開催されたアルツハイマーヨーロッパカンファレンスに参加し、ポスター発表にて中間成果報告を行うことが出来た。ポスター発表では、イギリスやオランダ、香港の参加者と交流することが出来、諸外国においても就労支援が必要である現状を知ることができ、本研究の必要性を改めて確認した。 国際学会では、講演や口頭発表より、認知症という治療方法がないことの困難さと病気を持ちながらも、前向きで有意義な生活を過ごすことができる知見があることが把握できた。また認知症という複数の疾患や多様性があるなかで、その特徴をどのように定義づけていくか、それを踏まえた治療や支援を探求していくことの必要性にも気づくことができた。またオランダでは、若年性認知症施設を訪問し、若年性認知症の施策や就労支援に関する情報収集を行うことが出来た。その成果を医学書院の保健師ジャーナルに投稿することが出来、2020年6月に掲載予定である。同時に雇用中に若年性認知症を発症した日本人の経験に関する論文を執筆投稿中である。国内学会では、2月15日(土)四日市にて全国若年性認知症フォーラムの前夜祭として懇親会に参加した。本研究に関する情報交換を若年性認知症支援コーディネーターや当事者と行うことができた。12月16日(日)10時から16時30分までフォーラムに参加し、最近の統計データや就労支援に関する有意義な情報を得ることが出来た。学習プログラムに必要なパンフレットも一部作成することが出来た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2019年度に挙げていたデータ分析および成果の一部発表など、計画を遵守しながら進めることが出来たため、おおむね順調に進展していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
2020年度は、研究協力者を募りプログラム試行(10月頃)およびその評価を予定している。対象は、北陸圏内の企業で就労支援に携わっている人事・労務・健康管理担当者20名程度を予定している。また、参加者にプログラムを評価してもらう予定である。評価方法は、質問紙調査や半構造化インタビューにより聴取し,結果を基にプログラムの改善を行う。また、石川県の産業保健総合支援センターにプログラム案を提供し,企業で就労支援に携わっている人事・労務・健康管理担当者より参加希望者30名を対象とした研修会を企画実施してもらい,今後の研修に活用できそうかを視点に評価してもらう予定である。
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Causes of Carryover |
国際学会の費用が当初予定額よりもかからなかったために次年度使用額が生じた。研究計画はおおむね順調に進展している。次年度は、作成したプログラムの効果検証のための研修会の開催の費用および成果発表のための英文翻訳料や学会発表旅費に使用予定である。
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Research Products
(1 results)