2018 Fiscal Year Research-status Report
地域医療を守るための男性退職者の健康づくりにおける自助共助感に関する研究
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18K10628
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Research Institution | Kansai University of Nursing and Health |
Principal Investigator |
伊木 智子 (伊木智子) 関西看護医療大学, 看護学部, 教授 (50331202)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古川 秀敏 関西看護医療大学, 看護学部, 准教授 (10316177)
小出水 寿英 関西看護医療大学, 看護学部, 准教授 (10352056)
山崎 智子 (森脇智子) 広島大学, 医歯薬保健学研究科(保), 助教 (20512510)
森花 美和子 関西看護医療大学, 看護学部, 助手 (40769923)
前田 則子 関西看護医療大学, 看護学部, 講師 (80513184)
川崎 裕美 広島大学, 医歯薬保健学研究科(保), 教授 (90280180)
西村 由実子 (橋本由実子) 関西看護医療大学, 看護学部, 准教授 (90548562)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 自助 / 共助 / 退職後 / 男性 / 担い手 |
Outline of Annual Research Achievements |
我が国の政策では、自助共助の重要性が述べられている。加えて、震災などの災害を経て、社会的に広く認知されてきている。しかしながら、その理念が住民に理解され、共有されているかについて十分に理解されているとは言い難い。特に退職後男性は地域の担い手として、高齢者支援の場面での共助の活躍が期待されているが、自助共助をどのように捉え、理解しているかなどのボトムアップ゜的な研究が少ない。今後、退職者などを中心とした認知症者の見守りなどコミュニティを構築する観点からも研究成果の蓄積が重要である。 本研究の目的は退職後の男性が捉える自助共助(自助共助感)の実態を明らかにすることである。具体的には、1.自助共助感の概念を明らかにする。2.自助共助感の構成因子について明らかにする。3.自助共助感を高めるための課題と方策を明らかにすることである。 2018年度は自助・共助に関連する資料収集と文献収集、整理を行った。次に、これまでの研究フィールドとして関わっている自治体との協働で実施している退職後の男性を対象とした健康づくり・認知症予防事業を引き続き実施した。事業の実施を通じて参加者との関係構築を行うとともに、自治体と連携して研究を進めていく準備を行った。まずは、自助、共助を対象者の視点から、その概念を明らかにしていくための基礎資料を得ることを目的として、自治体との協働事業に参加する退職後男性に対して、自助、共助についてどのようなイメージをもっているか、どのような取り組みをイメージするかについてインタビューを行った。現在は得られたインタビュー内容の分析を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究フィールドとして関わっている自治体との協働事業への介入活動が年度途中から開始された。自治体や研究分担者と協議を重ねながら進めていくことができ、事業参加者からインタビュー調査を行うこともできた。インタビュー調査を行った時期が年度後半であったことから、現在も引き続き分析中であるが、次年度の質問紙作成に向けての準備を進めていくうえでも、初年度としては概ね予定通り進めたもと考える。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の計画として、2018年度の成果を国内学会及び国際学会で発表、論文化を進めていく予定である。2019年度は主たる研究フィールドとしてきた自治体に加え、さらなる研究フィールドの設定と調整の準備を進めていく。引き続き、聞き取り調査の分析を進めていくとともに、構成因子の検討を進めていく。年度後半には抽出されたカテゴリーを枠組みとした自助共助感に対する質問紙を作成し量的調査を行うために準備を進めていく。また研究分担者との連携を密に行い、研究実施計画の調整を随時行って進めていきたいと考えている。
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Causes of Carryover |
2018年度は主に質的調査や文献調査を実施したため、設備備品費では回収修正のためのニノートパソコンの購入、消耗品費では分析のための分析ソフトなどを支出していない。 2019年度は、質問紙調査の実施に伴い、設備費では集計用のノートパソコンを購入する。消耗品費では量的調査に伴う分析のための分析ソフトの購入、その他で質問紙の送付用、回収用郵送料を支出する。加えて、データ保存のためのUSBメモリ、データバックアップ用の外付けハードディスクを購入する。旅費は、研究フィールドでの研究打ち合わせ会議などの旅費、成果発表のために国内外の学会参加のための旅費として使用を予定している。人件費・謝金は量的調査結果データ入力、研究協力者の謝礼のために支出する。
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Research Products
(1 results)