2018 Fiscal Year Research-status Report
重症心不全における訪問看護事業所と高次病院との包括的診療連携構築の有効性の検証
Project/Area Number |
18K10635
|
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
岡田 将 千葉大学, 医学部附属病院, 助教 (50514725)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩花 東吾 千葉大学, 医学部附属病院, 助教 (00789307)
竹内 公一 千葉大学, 医学部附属病院, 特任准教授 (80326842)
藤田 伸輔 千葉大学, 予防医学センター, 教授 (20268551)
佐藤 泰憲 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 准教授 (90536723)
小林 欣夫 千葉大学, 大学院医学研究院, 教授 (70372357)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | 医看連携 / 訪問看護ステーション / 重症心不全 |
Outline of Annual Research Achievements |
本試験の準備を進めた。具体的にはネットワークを形成する訪問看護ステーションの拡充、ネットワークの強化、患者選定、自己記入型QOL評価項目の選定である。元々連携関係にある10施設に加え、新たに9施設と連携を開始した。また訪問看護施設教育およびリクルートを目的に、心不全訪問看護セミナーを計3回開催し、計45施設(うち新規40施設), 計63人に参加いただいた。 SHACHIに支障が生じ長期中断となったため、連携媒体に修正を要した。セルフケア手段として紙媒体と看護学部と共同で開発したオリジナルセルフケアアプリケーションを併用し、コミュニケーションおよび診療情報共有手段としてMedical Care StationまたはChatworkを使用した。また千葉市若葉区および四街道市の訪問看護施設5箇所・および訪問診療施設1箇所・千葉大学看護学部と共に「千葉・四街道心不全ネットワーク」を立ち上げ、訪問看護師による心不全観察/評価項目の標準化と連絡体制の統一を進めた。
患者に関しては既連携で存命中の5名に加え新規に12名を選定したが、うち4名が心不全終末期で直後に死亡し、2名が訪問看護の導入を後に撤回した。現時点では患者11名となっている。 自己記入型QOL評価表に関しては、疾患特異的QOLとしてKansas City Cardiomyopathy Questionnaire, 全般QOLとしてSF-36を選定した。いずれも日本語の妥当性が確認されており、その下位尺度も評価可能である。また鬱病の存在は連携による心不全治療効果を減弱させる可能性が高く、HADSによる評価を追加した。 引き続き訪問看護施設との連携拡大・強化および患者組込みを継続する予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
連携訪問看護施設の拡充や連携強化は順調に進んでいるが、目標年間症例数10例に対し、本年度は6例と患者組み込みにやや難渋している。その理由は当院の主たる心不全患者には終末期心不全症例が多かったこと、患者自身の訪問看護導入への受容が予想以上に得られにくかったこと、が挙げられる。 また連携の媒体であるSHACHIアプリに支障が生じ長期中断となったため、セルフケア・コミュニケーション・診療情報共有の手段に修正対応が必要となったことも一因である。
|
Strategy for Future Research Activity |
引き続き目標症例数の獲得を推進するが、場合によっては外来初診患者や既連携症例を組み込む必要があるかもしれない。また既連携症例に関しては後ろ向き観察研究を追加することも検討する。 連携媒体に関しても引き続き柔軟に対応する予定である。SHACHI復旧までの期間はセルフケア手段として紙媒体と看護学部と共同で開発したオリジナルセルフケアアプリケーションを併用し、コミュニケーション手段としてMedical Care StationまたはChatworkを継続使用予定である。また画像を含めた診療情報の共有手段として、カルテ共有を予定している。
|
Causes of Carryover |
自己記入型QOL評価票の契約を未施行であること、心不全手帳が未完成であり製本に至っていないこと、データベース構築中であること、などからこれらの計画に関する経費を次年度に繰り越さざるを得なかった。
|
Research Products
(3 results)