2018 Fiscal Year Research-status Report
Low repetition high-impact resistance training is effective for increasing the bone strength of postmenopausal middle-aged women
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18K10943
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Research Institution | Asahi University |
Principal Investigator |
加藤 尊 朝日大学, 保健医療学部, 教授 (00329913)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山下 剛範 鈴鹿医療科学大学, 保健衛生学部, 准教授 (10410937)
寺島 徹 鈴鹿医療科学大学, 薬学部, 助教 (10449499)
今泉 佳宣 朝日大学, 保健医療学部, 教授 (00288391)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 骨塩量 / 骨密度 / 筋横断面積 / DXA測定 / MR画像分析 / 閉経後中高年女性 / 水中運動 / 体力測定 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、①閉経後の中高年の骨を素早く歪ませる運動様式負荷を極短時間の骨への負荷を加え、②有酸素的な水中トレーニングと組み合わせた運動プログラムの骨への効果を明らかにすることである。 日本各地に室内型温水プールを備えた公共施設が多数あり、スイミングスクールが地域に根付いている。水泳や水中運動は健康な者にとって全身持久性能力の向上、呼吸循環器系や筋量の維持増進に効果的であり、高血圧者に対しては降圧作用などが広く知られている。また、浮力や水の粘性抵抗を利用した水中でのリハビリテーションも広く普及している。このような背景もあり、現在、我が国では中高年者に水泳・水中運動は大変に人気がある。肥満者や腰や膝などの関節に問題を持つ者にとっては大変有効な水中運動であるが、一方で、中高年の中でも健康な者の骨代謝を促すには、骨に対する負荷が刺激としては低すぎる可能性も考えられる。そこで、有酸素性トレーニングでもある水中運動に加え中高年の骨に有効な運動負荷の組み合わせを考えた。 レジスタンストレーニングと有酸素性運動の組み合わせ、有酸素運動とハイインパクトトレーニングや重りや体重を負荷するトレーニングとの組み合わせなど、多岐にわたる複合的な運動プログラムが、特に閉経後の中高年女性に対し加齢により低下する骨塩量、骨密度を維持することに役立つ可能性が示唆されている。 まずは、来年度以降に続く閉経後の中高年の骨を素早く歪ませる運動様式負荷を極短時間の骨への負荷を加えるトレーニング導入の前に、スイミングスクールに通う閉経後の中高年女性の骨塩量、骨密度、大腿中位部筋横断面積、体力測定の変化を明らかにするために行う測定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
スイミングスクールに通う閉経後の中高年女性27名の腰椎、大腿骨近位端部の骨塩量、骨密度測定を2重エネルギーX線吸収(DXA)法にて測定した。また、同側の大腿骨中位部筋横断面積並びに皮質骨の力学的構造分析を行うため、MR画像の撮影も同日に鈴鹿医療科学大学にて行った。身体組成をInBodyで、踵部分の骨強度推定のため、超音波骨密度測定も併せて行った。体力測定は、身長、体重、BMI、握力、垂直飛び高、開眼片足立ち、全身反応時間、座位体前屈、2ステップテスト、立ち上がりテストを行った。ロコモ度アンケート調査と食事調査はFFQg法にて分析を進めているところである。他施設で行う予定の測定は、スイミングクラブとの同意、DXAやMRI撮影が出来る施設との調整などが概ね取れ、予定する被験者数の測定も目安が立ちつつあるところである。 1年間のスイミングスクールに通う閉経後中高年女性の骨塩量、骨密度、大腿中位部筋横断面積、体力測定の変化を明らかにするために行う測定である。しかし、閉経後のスイミングスクールに通う中高年女性の経時的なデータの提示は非常に限られているのが現状であり、まず、体力、食事、骨強度を示す諸指標の変化を分析する必要がある。来年度以降に予定される、バランスボールを用いた連続的なスクワット運動の効果を明らかにするためにも、基礎的なデータとして重要な役割の有る測定であるといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
閉経後中高年女性の骨塩量、骨密度測定ならびに大腿骨中位部筋横断面積の測定を2会場にて行う。1年間のスイミングスクールに通う閉経後中高年女性の骨塩量、骨密度、大腿中位部筋横断面積、体力測定の変化を明らかにする。測定項目は本年度と同様にする。ランダムに選ばれた20名には、バランスボールを用いた連続的なスクワット運動を1セット20~40回(15~30秒程度)、週3回、1年間行ってもらう。1セットに行うスクワット数は、漸進的に増やし、半年後には20回から倍の40回とする。なお、各自にトレーニングノートを渡し、2か月ごとに回収する。1年間に及ぶバランスボールを用いた連続的なスクワット運動の効果を明らかにするため、本年度と同様の測定をそれぞれの施設で行う。
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Causes of Carryover |
動作解析用にPCを予定していたが、次年度へ予定を延期することとした。31年度にPCを購入することで、当初の予定通りに解析を進めることに変わりはない。
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Research Products
(3 results)