2019 Fiscal Year Research-status Report
慢性腎不全におけるサルコペニアと炎症マーカー~炎症性サイトカインの網羅的検討~
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18K11010
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
宮本 哲 産業医科大学, 大学病院, 准教授 (30611305)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荻ノ沢 泰司 産業医科大学, 医学部, 助教 (20596720)
尾辻 豊 産業医科大学, 医学部, 教授 (30264427)
田村 雅仁 産業医科大学, 大学病院, 非常勤医師 (40330980)
園田 信成 産業医科大学, 医学部, 准教授 (90299610)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | サルコペニア / 維持血液透析 |
Outline of Annual Research Achievements |
当院腎臓内科に透析導入目的で当科に入院された患者で同意が得られた保存期腎不全患者より血液サンプルを採取した。採血日の前後7日に下記の栄養評価、サルコペニアの有無につき評価を行った。 ※栄養スクリーニング MIS(Malnutrition-Inflammation score)、GNRI(Geriatric nutritional index);[1.489 ×血清アルブミン(g/L)] + 41.7×(現体重/理想体重*)、GNRI<92なら栄養リスクありと診断、CONUT スコア(図4)、SMI(skeletal maass index):バイオインピーダンス 法(In Body®)を用いて測定。握力(kg)、歩行速度(m/秒):Timed up and go test、蛋白摂取量:nPCR (維持透析患者のみ)、骨密度(腰椎L2-4、g/cm2 および T-score) ※サルコペニアの診断基準①骨格筋量減少 :男性;SMI < 9.2kg/m2または-2SD未満 、女性;SMI < 7.4 kg/m2または-2SD未満②筋力低下: 男性:26kg未満、女性:18kg未満③身体機能低下:通常歩行速度<0.8 m/秒 ※その他の観察項目 糖尿病の有無・喫煙歴・心血管病の既往とその疾患名・発症日・透析期間・一般採血所見: ヘモグロビン濃度(g/dl)、ヘモグロビンA1c(%)、C反応性蛋白(CRP、mg/dl)、中性脂肪(mg/dl)、コレステロール(mg/dl)、LDL-コレステロール(mg/dl)、HDL-コレステロール(mg/dl)、NT-proBNP(pmol/l)、尿素窒素(mg/dl)、クレアチニン(mg/dl)、リン(mg/dl)、カルシウム・リン積、副甲状腺ホルモン(Intact PTH、pg/ml)アルカリフォスファターゼ(IU/l)、リンパ球数
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染対策で、研究を一時中止していることが一因となっている。
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Strategy for Future Research Activity |
採取した血清サンプルの炎症関連蛋白120項目につきその濃度を蛋白アレイ法Human Cytokine Array C1000 (Raybiotech®)を用いて半定量を行い、栄養評価項目・サルコペニアの有無※関連がある蛋白を同定する。 同定された項目について、測定方法を吟味し、維持血液透析施設(医生ヶ丘クリニック、行橋クリニック、北九州総合病院等)で同意が得られた患者から定期採血日に血液を採取する。採血日の前後7 日以内に栄養評価を行う。採取された血液サンプルを用いて同定した蛋白の濃度をELISA 法を用いて測定する。観察期間を2年および5年で予後調査を行い同定した蛋白濃度と生命予後の関連を検討する
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Causes of Carryover |
必要検体数に対する物品(蛋白アレイキット)の購入を行っていないため。今後、対象者のサンプルを採取できたら追加購入を行う。
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