2021 Fiscal Year Research-status Report
ソーシャルメディアを利用した妊娠期からの育児支援に向けた研究
Project/Area Number |
18K11559
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Research Institution | Setsunan University |
Principal Investigator |
井田 歩美 摂南大学, 看護学部, 教授 (70549203)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
温井 祥子 (美甘祥子) 京都先端科学大学, 健康医療学部, 准教授 (10613804)
片岡 久美恵 岡山大学, 保健学研究科, 准教授 (20613780)
川崎 千春 関西福祉大学, 看護学部, 助教 (10711319)
藤井 弓加 関西福祉大学, 看護学部, 助教 (40758356) [Withdrawn]
妹尾 未妃 関西福祉大学, 看護学部, 助教 (60613776)
平 博順 大阪工業大学, 情報科学部, 准教授 (20396146)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 情報ニーズ / 妊娠期 / 育児期 / 新型コロナウイルス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,ソーシャルメディアのひとつである株式会社ベネッセコーポレーションが管理・運営するわが国最大の女性限定口コミサイト『ウィメンズパーク』に投稿された妊娠を希望する女性および妊娠期および育児期にある女性の発言内容を分析することにより、情報ニーズの実態を明らかにすることである. 2021(令和3)年度は,新型コロナウイルス感染拡大禍における希望する女性,妊婦および乳児を育てる母親の不安や困惑についての分析を行った. 妊娠を希望する女性は不妊治療を含む妊活を継続するかどうかの意思決定に困難を感じている現状があり,妊活の継続・休止については,「年齢的なタイムリミット」が大きな要因であることが明らかとなった.医療者は正確な情報提供を行い,個々の置かれている状況に配慮し,価値観を尊重した上で意思決定を支える援助の必要性が示唆された. 妊婦の不安・困惑として,新聞やテレビなどマスメディアによる報道と同様に【従来の医療サービスが享受できない】【自粛生活を送る上での困りごと】【不要不急の範囲がわからず意決定ができない】【コロナ感染に関連した不安】【就業や収入減少に関連した悩み】【情報過多・不足に関連した不安】の6カテゴリーの抽出された.一方で,本研究で明らかとなったこととして,管理入院中の妊婦は面会制限による苦悩を抱えており,ストレスを軽減するためのケア実践の必要性が示唆された.加えて,妊婦および家族がコロナ禍での妊娠と出産を肯定的に受容できるための支援の重要性が明らかとなった. 乳児を育てる母親に対しては,既存のシステムに頼らない新たなサポートを模索し,感染予防対策を徹底したうえで,今までのサービスを安心して利用できるようにすることやオンラインによる子育て広場の開催などを取り入れ対応していく必要性が示唆された.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究課題に基づいたデータの分析に加え,新型コロナウイルス感染拡大禍といった社会情勢を反映するデータの分析,考察を行ったことにより,すでに学会発表が終了したものを論文にまとめ投稿することができていない.
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Strategy for Future Research Activity |
1年間の研究期間延長を行った.学会発表が終了したものについては,学会誌への投稿に向けて,論文の執筆を計画的に行う予定である.
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Causes of Carryover |
研究の進捗状況が当初の計画よりやや遅れていいるため,論文投稿に関連した英文翻訳費用や論文の別刷費用などを次年度へと繰り越す予定である.
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Research Products
(6 results)