2022 Fiscal Year Annual Research Report
Institutionalizing passport system in the colony: Comparative studies on the Dutch East Indies, British Malaya, and Taiwan.
Project/Area Number |
18K11820
|
Research Institution | Nanzan University |
Principal Investigator |
吉田 信 南山大学, 国際教養学部, 教授 (60314457)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 植民地 / 帝国 / 国籍 / 旅券 / パスポート / 巡礼 / 公衆衛生 |
Outline of Annual Research Achievements |
新型コロナの感染拡大により,研究開始当初に設定していた研究活動がほぼ実施できない状況が2年半ほど続いた。こうした中断を経たものの,最終年度となる今年度は日本国内での史資料収集に加えて,日本国外での調査を実施できた。国内での調査対象としては,外務省外交史料館あるいは国立国会図書館において戦前日本の領事館での国籍証明に関する外交史資料の収集を進めた。日本国外では,オランダでの調査を3年ぶりに再開し,ハーグに位置するオランダ国立公文書館,ライデン大学図書館に収蔵されている王立言語地誌民族学研究所(KITLV)の史資料の所蔵調査と収集を実施した。これらの公文書館では,旅券と国籍に関する史資料の所蔵調査および複写をおこない,重要な一次資料の収集ができた。これらの国内外での調査により,戦前期に導入された日本・オランダ(蘭領東印度)および英国(英領マラヤ)の旅券の発給状況ならびに様式の変遷に対する見地を深めることができた。 さらに,前年度から積極的に進めた国外の研究機関あるいは国内の学会により開催されたウェビナーへの参加,科研研究会ならびに研究会での報告の機会を得た。コロナ禍での制約により対面での研究活動の開催が減少したものの,代わってウェビナーにより国内外での多様な研究会,特に主たる調査対象となるオランダの研究機関によって企画されたいくつかのウェビナーに参加することができ,研究課題の枠組みを検討するうえで有益な機会となった。 こうした研究活動の成果として,英文による論稿を共著として刊行された書籍に掲載することができた。
|
Research Products
(1 results)