2020 Fiscal Year Annual Research Report
Identifying the ecosystem surrounding fake news : the middle media's role as a disseminator of false content
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18K11997
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
藤代 裕之 法政大学, 社会学部, 教授 (30403687)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川島 浩誉 法政大学, その他部局等, 講師 (40649076)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | フェイクニュース / ミドルメディア / ニュース / ジャーナリズム / ニュースの生態系 / ファクトチェック |
Outline of Annual Research Achievements |
2020(令和2)年度は、フェイクニュースの生成,拡散の解明から収束に研究の重点を移し,ファクトチェックとフェイクニュースの生態系に関する調査に力点を置いた。報道機関が実施したファクトチェックに対するソーシャルメディアの反応を分析した結果,一部のファクトチェック記事が党派的な反応を引き起こし,政党関係者により対立候補の攻撃に利用されていたことが分かった。この結果は,社会情報学会のフェイクニュース特集号に「選挙におけるファクトチェックの課題とジャーナリズムの役割」としてまとめた。また,ソーシャルメディアの国際会議「SMSociety'20」で発表を行った。 新型コロナウイルス感染症が拡大したことで,関連する不確実情報のデータ収集や分析も進めた。成果の一部は、情報通信学会大会で「コロナ禍における新聞とTwitterの「デマ」比較 」とのタイトルで発表した。世界のファクトチェックの関係者が情報交換や意見交換を行う「Global Fact 7」,アジア地域のファクトチェック団体が取り組みを共有する「APAC Trusted Media Summit 2020」にオンラインで参加し,コロナウイルスに関連する偽情報などの対処方法などの共有を受けた。 本研究の目的は,国内におけるフェイクニュースの生態系を明らかにすることであり,その生態系にミドルメディアが重要な役割を果たしているとの仮説を持って研究を進めてきた。その結果,ミドルメディアを中心としたフェイクニュースの生態系が国内にも存在していることを明らかにできた。フェイクニュースの生態系は,ミドルメディアを中心に,ポータルサイトや既存メディアが関係するニュース生態系そのものであった。2016年のトランプ大統領誕生以降,国内でもフェイクニュースに対する関心が高まっており,研究成果は2022年度に書籍にまとめ公表する予定である。
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Research Products
(3 results)