2021 Fiscal Year Research-status Report
Study for the rainfall and the water vapor variation before the monsoon onset on the south slopes of the Himalayas
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18K12576
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Research Institution | Kobe Gakuin University |
Principal Investigator |
福島 あずさ 神戸学院大学, 人文学部, 講師 (40634209)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 極端降雨 / アッサム |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度も2020年度に引き続き、新型コロナウィルス感染症の影響で、現地への渡航等が難しかったため、現時点で入手済みのデータセットを用いた解析を中心に進め、成果につなげることを目的とした。 インド・アッサム州内の2007年から2016年までの雨量計観測データ(15地点分)を用いて降水現象の地域特性と夏季モンスーン季の季節内変動との関連性を明らかにする解析を行なった。特に各地点で99パーセンタイル値を超える極端な大雨事例について、大気循環場の特徴を明らかにし、それらの事例がベンガル湾付近の対流の活発度を示す季節内変動とどのような関係にあるのか分析した。その結果、ベンガル湾付近の対流活動が不活発(Break)期にあたる時期に生じるアッサムでの極端大雨事例が64.6%、活発(Active)期に起こる事例が35.4%となり、およそ3分の2が不活発期に起こっていることが明らかになった。本成果は、2021年8月に開催されたAOGS2021(Virtual)において口頭発表し、現在論文として投稿を準備中である。 なお、上記の研究で抽出された極端な大雨のケースには、プレモンスーン季に発生した事例も多数含まれている。プレモンスーン季の大気循環場のコンポジットについては別途作成し、分析を進めている。今後、モンスーンオンセット前の対流圏中層における急激な高温化への影響を評価するため、この極端な大雨事例について、ラグコンポジット等を使って循環場への影響を分析し、明らかにしていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウィルス感染症のパンデミックにより、海外渡航ができないため、現地から得る予定だったデータ等の入手が困難になっている。
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Strategy for Future Research Activity |
既存、あるいは入手済みのデータセット等を使った解析を中心に、当初の目的に合う成果を出したいと考えている。しかし、このやり方では、当初の目的通りの研究の実現は難しいことから、状況が改善したのちに、改めて研究を遂行できるよう、準備を整えておくのが目下の方針である。
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Causes of Carryover |
海外出張ができなかったことによる余剰金の繰越(学会発表もオンラインになったため)。 次年度以降、出張費としての使用、ならびに論文投稿等費用(英文校閲等を含む)を予定している。
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Research Products
(1 results)