2021 Fiscal Year Annual Research Report
Research on the organizational adaptation process of employees with disabilities
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18K12999
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Research Institution | University of Kochi |
Principal Investigator |
福間 隆康 高知県立大学, 社会福祉学部, 准教授 (30410509)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 職場定着 / 組織適応 / 就労支援 / 精神障がい者 / 特例子会社 / 一般企業 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、企業に入社した障がい者が組織社会化(社員が組織と仕事に馴染んでいく過程)されるプロセスを分析することによって、職場定着と離職を分ける要因を明らかにすることである。より具体的には、企業で働く障がい者の職場定着と離職を促すミクロレベルの変数として組織社会化を位置づけ、組織への適応過程を明確化することを目的としている。 組織への適応を捉える変数としては、知識レベル、感情レベル、態度・行動レベルのものがあるが、初年度は、インタビュー調査を行い、主に従業員の感情レベルに焦点を当てて考察した。2年目は、質問紙調査を行い、組織社会化や組織コミットメント、離職意思など、さまざまなレベルの変数についてデータを収集することができた。3年目は、引き続き調査を進め、入社後、組織が個人に働きかけて組織への適応を促進する要因として、組織社会化戦術(個人の社会化を促進させる組織からの働きかけ)、入社後、個人が自発的に組織に適応していく行動を促す要因として、プロアクティブ行動(個人が自分自身や 環境に影響を及ぼすような先見的な行動)、組織への適応を支援する職場要因として、上司や同僚からのソーシャル・サポートなど様々な変数についてデータを収集することができた。4年目となる本年度は、追加的調査事項を洗い出し、追加調査(インターネット調査)を行った。これまでのデータを分析し、研究成果の一部を論文および学会発表で公表することができた。なお、2021年度に公表した論文では、組織社会化戦術が組織適応状態(組織社会化、情緒的コミットメント、職務満足、離職意思)に与える影響、役割ストレスが離職意思に与える影響におけるソーシャルサポートおよび自己効力感の調整効果を明らかにすることができた。
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