2021 Fiscal Year Research-status Report
ADHD行動特徴に対する保育者の原因帰属と保育実践の関連
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18K13134
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Research Institution | Hijiyama University |
Principal Investigator |
濱田 祥子 比治山大学, 現代文化学部, 講師 (20638358)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 保育者 / 原因帰属 / 気になる子ども / 外在化問題 / 省察 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は以下の2つの目的について,質問紙調査を実施した。第一の目的は,保育者が幼児の外在化問題をどの程度問題視し,負担感を抱いているのか,それは保育方法と関連するのか,また,保育者が考える背景要因と対応について探索的に検討することであった(目的1)第二の目的は,外在化問題に対する保育者の集合的実践知のフィードバックが保育者にとって有効であるのかを検討し,研修方法への示唆を得ることであった(目的2)。 目的1について,5歳児の外在化問題の事例を提示し,背景要因と対応について自由記述回答を求めた。また,負担感・責任・対応可能性・保育方法について6段階評定を求めた。自由記述の分析の結果,背景要因は6カテゴリー,対応は10カテゴリーが抽出された。今後はこのカテゴリーを基に項目を作成し,質問紙調査を実施する予定である。また,集団のまとまりを重視する保育ほど,外在化問題に関する行動を問題行動であると捉え,その行動への対応の負担感や責任感が高いことが示された。 目的2について,目的1の調査に参加した保育者を対象に,目的1の分析結果をフィードバックした。その後,有効性について6段階評定,省察について5段階評定で回答を求めた。分析の結果,有効性認知の平均値は4.89(6点満点)であり,理論的な中間値である3 点以上であったことから,フィードバックは概ね有効であったといえる。省察との関連について,日頃から省察する保育者ほど,フィードバックの有効性を高く評価した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2回の質問紙調査を実施し,本調査用の項目作成をした。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度作成した項目を用いて,最終の質問紙調査を実施する。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症の拡大によって,調査の実施が遅れたため。次年度は大規模な質問紙調査を実施する。
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Research Products
(11 results)